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三重大病院元教授に有罪判決、津地裁
製薬会社から大学への寄付金「賄賂」認定（1月19日午後2時半追記）
レポート 2023年1月19日 (木)配信水谷悠（m3.com編集部）
https://www.m3.com/news/iryoishin/1110892?from=todo

　三重大学医学部附属病院臨床麻酔部の贈収賄事件で、第三者供賄と詐欺の罪に問われた元教授の亀井政孝被告の判決公判が1月19日に津地方裁判所であり、柴田誠裁判長は懲役2年6月、執行猶予4年と、被告が代表理事を務める一般社団法人に追徴金200万円とする（求刑懲役4年、追徴金200万円）有罪判決を言い渡した。亀井被告の主任弁護人は取材に対し「不当だと考えている。亀井氏と相談の上、適切に対応する」と述べた。

　判決では、亀井被告は2018年1月頃から3月頃にかけて、小野薬品工業三重営業所の課長から、薬剤「オノアクト」を多数受注できるようしてほしいとの請託を受け、その依頼の趣旨で供与されるものと知りながら、同年3月20日に同社から三重大名義の口座に現金200万円を振り込みさせて同大学に利益を供与させたと指摘。製薬会社から大学への「寄付金」名目の資金を賄賂と認定されたことになる。

　第三者供賄については、小野薬品からのものに加え、同部元講師（有罪確定）と共謀して2018年5月頃から7月2日頃にかけて医療機器メーカー「日本光電工業」製の生体情報モニターなどを納入するよう有利便宜な取り計らい受けたい旨の請託を同社社員から受けた。その報酬の趣旨と知りながら、同社社員から依頼を受けた企業から亀井被告が代表理事を務める一般社団法人「BAMエンカレッジメント」名義の口座に200万円を振り込みさせた。

　詐欺罪については、同部元准教授（有罪確定）と共謀し、カルテを改ざんして使用していないオノアクトを投与したように装い、診療報酬81万9840円を詐取した（『三重大病院元准教授に懲役2年6月執行猶予4年、津地裁』）。