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アイフル(株)【8515】の掲示板 2020/02/07〜2020/02/14

概ね想定の範囲内の決算だが,個人的には,4Qで100-200億円程度の利息変換損失引当金を計上し,通期では,大幅下方修正になる可能性が高いと考えている。

期首の引当金は,229億円だったが,3Qまでに102億円を取り崩したため,現在は,126億円に減少している。4Qでさらに30億円を取り崩すと,引当金残高は,100億円を切り,1年分に満たない金額となる。

これでは,引当水準としては不十分なのでもう一度引当をすることになるのではないか。

過払金の問題が終わったと思うのは甘い。過払金の問題は,これからも当面続いていく。

過払金が発生するのは,上限金利を超えて利息を取得していたからだが,このような顧客については,過払金返還請求があった場合には,取引当初から遡って法定利率を適用して再計算するため,過払いの問題はなくならない。

そして,取引当初に遡って低い金利で計算する際は,払いすぎた金利を元本に充てるため,元本の額も減っていく。そうすると,法定金利以下に下げた後でも,本来の元本は計算上の元本よりも少なかったので,利息を取り過ぎていたということになり,それを元本に充てるというスパイラルが続くことになる。

このスパイラルの末に過払いとなった場合は,過払金に年5パーセントの利息が付く。金利を下げてから期間が経過したことにより,件数は減少しているが,取引期間が長い分,1件あたりのキャッシュアウトは増える可能性が高い。

つまり,法定金利を下げた平成20年ころよりも前から取引をしている顧客は,全員が過払いのリスクがあり,リスクがない顧客は,すでに過払金の問題を解決した顧客か,取引終了から10年が経過し,過払金について時効が完成した顧客のみとなる。

参考になるのは,ジャックス。今よりも20年以上前,平成9年に上限利率を法定金利内に下げたが,20年以上経過した現在でも,利息返還損失引当金を積んでいる。

アイフルも,あと2,3年は,4半期ごとに20-40億円程度のキャッシュアウトが続くと考えた方がいい。

とはいえ,個人的には,決算に影響を及ぼすような大規模な利息返還損失引当金の引当は,あと1回か2回で終わると考えている。