大成建設(株)【1801】の掲示板 2016/10/15〜2017/02/08

大成建、汚染泥水から鉄回収−ヒ素と分離技術展開
2016/10/21 05:00　日刊工業新聞
大成建設は２０１７年度から、自然由来のヒ素を鉄粉に吸着させて汚染泥水を浄化する技術で、鉄粉をリサイクルするシステムを本格展開する。結合した鉄粉とヒ素を分離し、鉄分だけを回収することで廃棄物を減容化でき、約３分の１に圧縮できる。鉄粉のコスト削減や廃棄物の処理コスト削減が可能で、シールドトンネル工事で発生するヒ素を含んだ泥水の浄化技術と合わせて適用する。

シールドトンネル工事では、自然由来のヒ素に遭遇する場合がある。

大成建設は泥水で掘削面を安定化させる泥水式シールドトンネル工事で、ヒ素の混じった泥水を浄化するため、泥水にヒ素を吸着する鉄粉を混合。磁力選別機により、鉄粉と結合したヒ素を回収して泥水を浄化する。

さらに鉄粉だけを回収するため、ビタミンＣとして知られるアスコルビン酸を活用。アスコルビン酸は結合した鉄分とヒ素に混ぜると両者を分離する機能がある。塩酸や硫酸などでも可能だが、安全性や環境対策などからアスコルビン酸を採用した。
　回収した鉄分はヒ素を吸着するのに活用できる。鉄分を取り除いた分だけヒ素を含んだ廃棄物を減容化でき、廃棄物の処理コストを削減できる。