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TDK(株)【6762】の掲示板 2016/03/01〜2017/02/07

 TDKの2017年3月期の連結営業利益(米国会計基準)は、前期比19%減の760億円との会社予想から減益幅が数十億円縮小しそうだ。中国メーカー向けなどにスマートフォン(スマホ)部品が好調なほか、円相場が下期の想定為替レート(1ドル=100円)より円安で推移。海外収益が改善する。
 同社は今期中に米クアルコムに高周波部品事業を売却し、1000億円を超える売却益を計上する見込み。現時点で会社予想には反映していないが、多くの証券アナリストは既に業績予想へ織り込んでいる。ただ売却益は一時的な特殊要因のため、市場の関心は事業売却の影響を除いた実質ベースの稼ぐ力に移っている。
 TDKは対ドルで1円の円安になると、計算上は四半期で3億円程度の営業増益要因になる。足元の円安水準が12月末まで続くと、10~12月期のレートは110円前後となり、少なくとも30億円程度の増益要因になる。石黒成直社長は「円安効果を打ち消してしまうようなネガティブ要因は現時点でない」と話す。
 主力のスマホ部品はアップル向けが順調なほか、「(華為技術など)中国メーカーの勢いが止まらない」(石黒社長)。従来はアップル向けが過半を占めていたが、足元はアップルと中国向けがそれぞれ4割ずつと拮抗しているもようだ。
 来期は事業売却益がなくなるため、開示ベースでは営業減益になる公算が大きい。ただ引き続き中国向けのスマホ部品が伸びるほか、秋田県の工場を中心に生産改善も進める。石黒社長は「(米社への事業売却益を除く実質ベースで)来期は営業増益を狙いたい」としている。