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ホンダ【7267】の掲示板 2016/08/29〜2016/11/21

2016年1月21日
世界初の実用化にめど 埼玉県産業技術総合センターがマグネシウム蓄電池の開発に成功
試験用マグネシウム蓄電池セル
 埼玉県は19日、スマートフォンなど家庭用の小型機器に適している次世代蓄電池「マグネシウム蓄電池」の開発に成功し、世界初の実用化に向けた画期的な研究成果が得られたと発表した。県産業技術総合センター(SAITEC)と県内企業が連携して安全性の確保などマグネシウム蓄電池が抱えていた課題を克服し、実用化にめどが付いた。今後も共同開発を進め、マグネシウム蓄電池の製品化を目指す。
 SAITECなどが開発したマグネシウム蓄電池は、現在主流のリチウムイオン電池と比べ、2倍を超える大容量化が見込まれ、発火の危険性が低く、安全性も高い。原料となるマグネシウムも資源が豊富で地域遍在性がなく、価格はリチウムの25分の1程度と安価なのが特徴だ。
 SAITECは、平成20年度から23年度にかけて、マグネシウム蓄電池正極の新材料を開発(26年3月に特許を取得)。23年度からは県内企業と連携して実用化に向けた共同開発を進めた。26年度には県が力を入れている「先端産業創造プロジェクト」に位置付け、研究補助員の増員や試験機器の拡充を図るなど、開発を加速。今回、マグネシウム蓄電池の長所を維持しつつ、室温での動作の安全性を確保し、充放電を繰り返しても劣化を少なくすることに成功し、実用化への道が開けた。
 今後SAITECは、県内企業、電池メーカーと共同開発体制を構築。スマートフォンやタブレット端末などの電池として、連続使用時間の大幅延長が可能なマグネシウム蓄電池の製品化を目指す。スマートウォッチやスマートグラスなど、マグネシウム蓄電池を使用する商品の開発も進めていく。
 SAITECの担当者は「マグネシウム蓄電池の早期実用化に向けて、引き続き先端産業創造プロジェクトの中で開発を進めていく。今回の成果を生かし、埼玉発の『知的財産』で、埼玉、さらには日本の企業が海外企業との競争で優位に立てるような製品開発を目指す」と話している。