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べ巣菌よ!静かに眠れ(笑)
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抗精神病薬ゼプリオン=ヤンセンファーマ提供

 ◇因果関係は不明、迫られる検証 統合失調症の治療薬ゼプリオンが、販売開始約2年で85人の死亡が報告されている。死亡と薬との因果関係はわかっていない。日本ではあまり普及していない注射タイプの薬で、1度打つと1カ月効き目が続く利点がある。再発を抑える効果が期待されるだけに、安全性のさらなる検証が必要だ。
 ゼプリオンは2013年11月に販売が始まった。以後26カ月間で、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に85人の死亡が報告された。心肺停止、心筋梗塞(こうそく)などの症例が並ぶが、はっきりした死因はわからない。精神医療の関係者らでつくるNPO法人「地域精神保健福祉機構(略称コンボ)」は今年6月、厚生労働省に対し、使用者全例の調査や原因究明などを求める要望書を出した。
 多数の死亡報告は、新聞や週刊誌でも取り上げられた。製造販売元のヤンセンファーマはどう受け止めているのだろう。
 服用患者の死亡率は、一般的な統合失調症の患者と比べても高くない、とヤンセン社は主張する。「統合失調症患者の死亡率は年間1000人中10~13人。ゼプリオンは4.35~8.03人なので範囲内です」。また当初の71の死亡症例を社内で分析したところ、特定できた死因は自殺14▽窒息3▽がん3-など24例で、通常の統合失調症患者と変わりなかったという。66%にあたる47例は原因不明だが、そもそも統合失調症の患者の死亡は原因不明が多いと指摘する医師もいる。
 死亡患者には、他の抗精神病薬が併用されていたケースがあった。医療関係者は、併用が悪影響を与えたとみる。
 発売後に死亡報告が相次いだため厚労省は14年4月、ヤンセン社に対し、医療関係者に安全性速報(ブルーレター)を出すよう指示した。ブルーレターでは、他の飲み薬と併用せず、複数の薬が必要な不安定な患者には使わないことなどを、注意喚起している。ヤンセン社はこの時、他の抗精神病薬と併用せず単剤で使うよう注意する項目を添付文書に加えた。
 精神薬理に詳しい北里大名誉教授の村崎光邦さんは「興奮が強いから(抑えよう)、と使った人がいるのでは」と処方に問題があったとみる。「日本の精神医療の現場では多剤大量の薬を処方する傾向がある。飲み薬と併用すると血中濃度が上がりすぎ、危険」とも指摘した。
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