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その他☆の掲示板

50人に1人が、1億円以上の純金融資産を持つ大富豪がいるのが日本です。庶民からすると意外に多いなと感じるかもしれません。この大富豪はいったいほかの49人となにが違うのでしょうか……。親からの相続?  あるいは運? 
確かにそれもあるかもしれませんが、立身出世型の大富豪だってたくさんいます。その差を決めるのは、おカネの扱い方の差。いわば、「おカネの哲学」です。
『大富豪が実践しているお金の哲学』(クロスメディア・パブリッシング)の著者であり、野村證券で最年少プライベートバンカーとして、企業オーナー・ファンド出資者をはじめとした国内外の超富裕層と接してきた冨田和成氏が、その中で経験したお金持ちになる考え方を紹介します。 

■ 1.安心感にだまされず手数料の高い投資信託は買わない

●一般人は、毎月分配型の投資信託で資産を食い潰す
●小金持ちは、アクティブ投資信託を買う
●大富豪は、ETF(上場投資信託)で自前のポートフォリオを組む

 初めての資産運用で投資信託を選ぶ人は非常に多いです。しかし、それで大儲けをしている話をあまり聞きません。想像するに、投資に不慣れな人が資産運用といって思いつくのは、通い慣れた銀行や郵便局の窓口であり、そこで勧められるがまま投資信託を買っているのでしょう。まったく知識がなくても「専門家」が親切丁寧に教えてくれますので、疑問を持たないのだと思います。

 一方で、投資に慣れた人は投資信託を疑ってかかります。もっと正確に言えば、その手数料の高さを気にするのです。典型的な投資信託の商品では申し込みをした段階で手数料として3%、さらに運用期間中は信託報酬として毎年2%がかかります(いずれも商品によって異なります)。とくに投資初心者の場合、難解な商品説明を理解しようとしている最中に、さりげなく手数料について触れられるだけなので、多くの人は「数%か。まあ、貯金するよりいいか」と流してしまうことが多いようです。

 しかし、それの意味するところは合計5%のハンデをいきなり背負いながら、「さて1%でも高い利回りの商品はないかな」と真剣に検討しているという、不自然極まりない状態です。大富豪は銀行の手数料ですら気にする人種ですので、手数料の割高な投資信託については、その手数料を大きく上回るリターンが見込める有望な商品ではない限り、あまり手を出そうとしません。

  • >>6

     また、最近では「貧乏老人」「下流老人」などという言葉が独り歩きをしている影響か、老後に不安を感じて退職金を投資信託につぎ込むケースをよく聞きます。そこで人気なのが「毎月分配型」と呼ばれる商品です。毎月おカネが口座に振り込まれると儲かっている気分になってしまいますが、実際は、自分で払った元本が取り崩されておカネが振り込まれている投資信託も多いのが実態です。これはタコが自分の脚を食べている状態に似ているため、皮肉を込めて「タコ足配当」と呼ばれています。

     このタコ足配当でも、リタイア層からすれば、公的年金は2カ月に1回しか支給されないので毎月おカネが入る安心感はあると思います。でも、自分のおカネを他人から振り込んでもらうために資産をリスクにさらし、さらに高い手数料まで払うことが、本当に理にかなっているのか、冷静に判断する必要がありそうです。

    ■ おカネを増やすには複利運用が基本

     もし、おカネを増やしたいなら元本を積み増していく複利運用の考え方が基本。最初から「再投資型」の投資信託に入って、どうしてもおカネが必要なら一部を切り崩す方法もあるのです。

     それに、投資信託の利回りはほかの金融商品と比べて突出して高いわけでもありません。実際、投資信託の商品として売られているファンドの一部は、インデックス(日経平均やトピックスなど市場全体の値動き)の利回りには勝てないと言われているものが存在します。つまり、一見好調なファンドがあっても、実は日経平均などのインデックスはそれ以上に値上がりしているケースが多々あるということです。

    そこで現在注目を集めているのが、インデックスの値動きに連動するETF(上場投資信託)と呼ばれる商品です。こちらを買うほうがパフォーマンスが高いと考える人が、金融危機の後、欧米で増えだし、最近は日本でも感度の高い投資家たちを筆頭に、ETFの取り扱いが増えてきています。

     ちなみに「インデックスファンド」と呼ばれる投資信託も存在するので注意です。インデックスファンドもETFも、インデックスに連動する点では同じですが、ETFはより株の取引に近く、金融商品取引所の取引時間内に好きなときに売り買いができ、また、これが重要なのですが、手数料と信託報酬がインデックスファンドより安いのが特徴です。