ここから本文です
投稿一覧に戻る

トレンド探索の掲示板

第1に、単純な経験則だ。米10年国債金利はFRBの利上げ前後は横ばいとなり、しばらくすると低下し始める傾向がある。昨年12月の利上げ時もそうだったことは記憶に新しい。米10年国債金利は1月から急低下している。ちなみに、2004年の利上げ時も同じような動きを示していた。
第2に、先物市場で米国債先物のショートポジションが記録的な水準まで膨らんでいることだ。ショートポジションが集中しているのは短期と超長期セクターのようだが、こうしたポジションが巻き戻される時に、米イールドカーブが全体的に低下する可能性は小さくないだろう。利上げ期待が高まり、債券のショートポジションが積み上がり、実際に利上げが行われるとショートカバーが発生し金利が低下する。基本的にこうしたパターンが利上げ前後に発生するものと考えられる。
第3に、主要国のイールドカーブ・スティープ化の流れがいったん落ち着いてきたように見えるという点だ。日銀やECBの量的緩和政策が限界を迎えているとの見方が強まる中、日本、英国、ドイツのイールドカーブはスティープ化し、米国にもその影響が及んでいる。しかし、当社の米金利ストラテジストは5年から30年のイールドカーブは、様々なファクターから求められるフェアバリューに比べて14bp程度スティープ過ぎると指摘している。