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ETFで億万長者の掲示板

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  • 2022/01/12 15:29
  • rss

掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • キャシー・ウッド氏の旗艦ファンド、空売り比率が過去最高に接近
    1/11(火) 6:59配信

    (ブルームバーグ): 著名投資家キャシー・ウッド氏が手掛ける最大のファンドは、年明けのテクノロジー株売りで15%近く下落。トレーダーはさらなる打撃が待ち受けているとなおも見込んでいる。

    IHSマークイットのデータによれば、運用資産143億ドル(約1兆6500億円)規模の「アーク・イノベーションETF」(ティッカー、ARKK)は、発行済み口数に対する空売りの比率が6.86%と、同ETFで過去最高の6.89%まであとわずかの水準に跳ね上がった。

    米金融当局のタカ派転換を受けた米国債利回りの上昇を背景に、同ETFは今年既にテクノロジー株全般より急ピッチで売り込まれている。

    2020年にハイリスク・ハイリターンの投機的テクノロジーセクターの旗頭となったARKKは、その後は資金調達コストが上昇したにもかかわらず空売りの標的として人気を集めるようになった。低金利時代はもう終わりという考え方が、ウッド氏や同氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントが選好する高バリュエーションで赤字経営の成長株に打撃を与えている。

    ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は「今はうまくいっているトレードだが、その一方で米金融当局者の1人でも少しハト派寄りの発言をすればARKK株の急騰を招く可能性があるため、リスキーだ」と指摘。「ARKKを空売りするのは、米金融当局が今度は本気だと賭けるようなものだ」と付け加えた。

    ARKKは10日、一時5.1%下落した。20年に150%近い大幅高を演じた同ETFは21年に約24%下落した。

    原題:

    Cathie Wood’s Ark Sees Near-Record Short Bets in Tech Wreck (1)(抜粋)

    (c)2022 Bloomberg L.P.

  • キャシー・ウッド氏の米ETF、5日のテクノロジー株売りで全て下落
    1/7(金) 2:33配信

    (ブルームバーグ): 著名投資家キャシー・ウッド氏が率いるアーク・インベストメント・マネジメントの米上場投資信託(ETF)で、年初のテクノロジー株売りによる打撃を免れたものはなかった。

    5日の米株式市場でアークのETF9本は全て下落。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でタカ派的な姿勢が示唆されたのをきっかけに債券利回りが上昇し、電気自動車(EV)メーカーのテスラやビデオストリーミング・プラットフォームのロクなどアークが好むテクノロジー銘柄の株価が急落した。

    ETFの下げは、12月に欧州で取引を開始したレバレッジ型ETFで増幅された。3倍の値動きでアーク主要ファンドに連動することを目指したもので、このレバレッジ型ETFの一つは同日に17%余り下落した。

    一方、アーク・イノベーションETF(ARKK)と逆の動きをする仕組みの「反アーク」ETF、タトル・キャピタル・ショート・イノベーションETF(ティッカー:SARK)は7.5%高と、1日の上昇率としては11月の取引開始以降の最大を記録した。SARKはこの2カ月での上昇率が30%を超えた。

    原題:

    Cathie Wood Complex Jolted After Rising Yields Hammer Tech Bets(抜粋)

    (c)2022 Bloomberg L.P.

  • テック株に依然強気のキャシー・ウッド、RobloxやBlockに投資
    1/6(木) 16:00配信

    Forbes JAPAN

    アーク・インベスト・マネジメントを率いる著名投資家のキャシー・ウッドは、2022年の幕開けにお気に入りのグロース株への投資を倍増させ、昨年の損失を取り戻そうとしている

    アーク・インベストの創業者でCEOのウッドは1月4日、ファンタジースポーツやスポーツ賭博の運営会社であるドラフトキングスの株式に3000万ドル強を注ぎ、約120万株を取得した

    さらに、ゲーム会社のRobloxとBlock(旧スクエア)の株式にそれぞれ約3000万ドルと5000万ドルを投資した。ウッドはまた、今年に入りロビンフッドの株を40万株購入した一方で、ツイッターの株式を36万株売却した。

    ウッドのファンドは昨年、厳しい状況に直面した。テクノロジー分野への盛んな投資で知られるアーク・イノベーションETF(ARKK)は、2020年に150%近い上昇を記録した後、2021年に24%下落し、S&P 500が27%の上昇を記録した中で、約5分の1の資産を失った。

    彼女のファンドは、ヘルスケア企業のテラドックヘルス(Teladoc Health)やガン治療のイグザクト・サイセンシズ(Exact Sciences)、ズームなどの上位保有銘柄が大きな損失を出したことで、今週は2%以上の下落となっている。

    しかし、ウッドはまだ諦めていない。彼女によると、イノベーション株はバブルではなく、むしろ「ディープバリューの領域」に入っているという。

    ウッドの旗艦ファンドの最大の投資先であるテスラの株価は2021年に約50%の上昇を記録した。アーク・イノベーションのその他の上位保有銘柄には、Rokuやテラドック、ズーム、コインベースなどが含まれ、いずれもポートフォリオの5%以上を占めている。彼女はユニティソフトウェアやスポティファイ、イグザクト・サイセンシズ、Twilio、Blockにもかなりのポジションを持っている。

    「自分のスタイルを崩さないことが大切だ。真実は必ず勝つ」と、ウッドは先月のウェビナーで語っていた。「私たちは世界で最も優れたイノベーションの研究を行っており、今後5年間で顧客に提供できるリターンが素晴らしいものになると確信している」と彼女は述べた。

    アーク・イノベーション・ファンドは昨年、厳しい状況に直面したにも関わらず、48億ドル以上の資金流入を記録した。しかし、この金額は、2020年の約80億ドルからは減少していた。

    Sergei Klebnikov

  • >>45

    世界最大の資産運用会社へ

    1994年、ブラックストーンはついにブラックロックの株式をピッツバーグのPNC銀行に2億4000万ドル(約274億円)で売却した。PNC銀行は、自社の資金運用部門全体をブラックロックに統合し、最終的には上場させた。1999年10月1日、長年の懸案だった新規株式公開(IPO)がようやく実現する。この頃には、ブラックロックの運用資産は1650億ドル(約18兆円)にまで膨らんでいた。

    しかし、メリルリンチが主幹事を務めたIPOは失敗に終わった。ブラックロックの評価額は予想を大きく下回る9億ドル(約1000億円)弱にとどまり、フィンクはIPO自体を取りやめたいという思いに駆られた。メリルリンチのCEOデビッド・コマンスキーが電話越しに叫んだ。

    「血迷ったことを言うな。とにかくIPOをするんだ。これからの4〜5年で結果を出せば、こんなことはただの思い出になる。とにかく今はIPOをしろ。青臭いまねをするんじゃない」

    ドットコム・バブルが崩壊すると、債券を中心とするブラックロックのビジネスはますます注目を集めるようになり、安定性を求める投資家たちを魅了し、太く安定した手数料を呼び込んだ。つまり、ブラックロックは自社株を“通貨”としてライバル企業を買収し、顧客を訪問したり、新しいチームをゼロから立ち上げたりすることなく、買収によって成長できるようになったのだ。

    投資業界の歴史は、失敗した買収の歴史でもある。しかしブラックロックは上場を機に、債券投資の専門企業から世界最大の資産運用会社へと華々しい変身を遂げた。

    最初の買収は2004年夏に行われ、保険会社メットライフ傘下の資産運用会社ステート・ストリート・リサーチを3億7500万ドル(約430億円)で買収した。しかし、本当の意味で分岐点となった買収は、その2年後に起きる。

    2006年、フィンクは幅広い人脈を駆使して、メリルリンチの新CEO、スタン・オニールが肥大した資産運用部門の売却を前向きに検討しているという話を聞きつけた。興味をそそられたフィンクは、アッパーイーストサイドにあるレストラン「3ガイズ」に予約を入れ、オニールを朝食に招いた。

    二人は15分もかからずに買収取引の概略を決定すると、暫定的な合意の印としてメニューに署名した。ブラックロックとメリルリンチ・インベストメント・マネージャーズが合併すれば、1兆ドル(約110兆円)に迫る資産を運用する巨大企業が誕生することになる。

    この買収に対するメリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ幹部の評価は分かれた。メリルリンチでは長年ないがしろにされていたので、勢いのある独立系の資産運用会社の一部となったことで気が楽になったという者もいた。だが一方で、他の幹部はブラックロックの態度を傲慢だと感じ、不満を募らせた。

    合併後の統合作業は人扱いのうまいシュロスタインが中心となって進められたが、特にカピートはあちこちで軋轢を生み出した。元幹部の中には、カピートをテレビドラマ「ビリオンズ」に登場するマイク・ワグナー(ヘッジファンドの帝王である主人公ボビー・アクセルロッドの攻撃的だが忠実な右腕)になぞらえる者もいた。

    それでもフィンクはカピートを重用し続けた。もっとも、カピートを嫌う人たちでさえ、そのことを不思議だとは思わなかった。カピートの「狂気じみた」効率偏重主義が、ブラックロックの重要な成長要因だったことを知っているからだ。

    また、フィンクがいざこざに巻き込まれないように、物議をかもす決定はたいていカピートに託されていたこともカピートに敵意が向けられる一因だった。つまり、フィンクとカピートはブラックロックを支える陰と陽であり、背が高く眼鏡をかけ、壮大な戦略を好む社交家のフィンクと、攻撃的で妥協を知らない冷徹な整理屋のカピートは、どちらも会社にとって欠くことのできない存在だった。

    「どちらかさえいればブラックロックはやっていける──そう考えるのは大変な誤りだ。二人は表裏一体なのだから」と、ブラックロックの元幹部は指摘する。

    「ロバートはラリーがいなければ到底成功できなかったろう。しかし見落とされがちだが、ラリーもロバートがいなければ成功はおぼつかなかった。二人は塩とこしょうの瓶のようなもので、似ても似つかないが、相性は抜群なのだ」

    分析のレベルが違う

    メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズを買収した直後、フィンクの底力が試される事態が起きた。2007年初頭にサブプライム住宅ローンの問題が顕在化し始めたとき、フィンクはその危険性を甘く見ていた。彼は「フィナンシャル・タイムズ」の取材に対し、市場は「多くのストレス」にさらされてはいるが、それが「住宅市場全体を破壊するほどの大規模な事態」に発展するとは考えていないと答えている。

    ニューヨークの集合住宅施設「スタイベサント・タウン=ピーター・クーパー・ビレッジ」に対するブラックロックの投資は、赤面するほどの大失敗に終わった。それでもブラックロックは、その後の混乱を他の投資グループよりもうまく乗り切った。その一因は「ソリューションズ」事業の成長にある。この事業は、アラディンの提供というレベルをはるかに超える規模に成長していた。

    ブラックロックが複雑な仕組み債の分析手法を初めて確立したのは1994年、ゼネラル・エレクトリックから同社の所有する業績不振の老舗証券会社、キダー・ピーボディの帳簿上の資産を評価してほしいと依頼されたときのことだった。時がめぐり、世界金融危機が起きた際には、ソリューションズ部門は市場の仕組みを知り尽くした、本格的な金融アドバイスグループに成長していた。

    金融システムが崩壊の危機に瀕するなか、ウォールストリートのライバル企業から外国の中央銀行、米国政府まで、あらゆる組織が有毒証券の分析に必要な支援を必死に求めていた。ブラックロックの上級幹部のロブ・ゴールドスタインは「フィナンシャル・タイムズ」にこう語っている。「キダー・ピーボディの分析がX線装置のレベルだったとすれば、直近の危機で当社が手がけた分析はMRIのレベルだった」

    ブラックロックは、米財務省と連邦準備制度理事会(FRB)が金融危機の残骸を処理できるよう支援するという名誉ある任務を担っていたので、政府と癒着しているのではないかと批判された。

    一方、アラディンを利用する組織が増えたことで、規制当局の間からも懸念の声が上がり始めた。多くの投資家が同じリスク分析プラットフォームを利用するようになれば、見解に偏りがでる危険性があるからだ。

    しかし、フィンクを本当の意味でウォールストリートの頂点に押し上げたものは、2009年のバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)の買収と、その後の急成長だった。

  • >>44

    最強チームの誕生

    フィンクの生い立ちは、決して金融界の巨人の誕生を予見させるものではない。フィンクは1952年11月2日に生まれ、米ロサンゼルスのサンフェルナンド・バレーにあるありふれた町、ヴァンナイスで育った。

    父は靴屋を営み、母はカリフォルニア州立大学ノースリッジ校の英語教授だった。賢い兄は家業の手伝いを免除されていたが、ラリーは兄ほど勉強ができなかったので、父の店を手伝わなければならなかった。

    フィンクは明確な目標もないまま、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の政治理論の学位課程に進んだ。経済学の基礎はかじったが、大学4年生になるまでビジネスを専門的に研究する機会はなかった。ところが軽い気持ちで受けた大学院の不動産の授業に夢中になる。しかし、UCLAのビジネススクールでMBAを取得すると、不動産開発業者になるという夢は薄れていった。

    当時の多くの聡明な若者の例に漏れず、フィンクにも金もうけ以外に明確な目標はなかった。高校時代の恋人で後に妻となるロリから贈られたターコイズのブレスレットを腕にはめ、長髪をなびかせながら、若いフィンクは意気揚々とウォールストリートで就職活動を始めた。

    一流の投資銀行から複数のオファーを受けたが、ゴールドマン・サックスの最終面接で痛恨のミスを犯した。「打ちのめされたが、この失敗が結局は最高の結果につながった」とフィンクは振り返る。ゴールドマン・サックスの就職面接に落ちたフィンクは、ファースト・ボストンという別の名門証券会社に就職し、1976年から働き始めたのだ。

    債券トレーディング部門に配属されたフィンクは、不動産の知識を生かして主にモーゲージ債の売買に従事した。この部門で類いまれな才能を発揮し、1978年には部門全体を任されるようになる。この部門で、フィンクは結束力が強く、勤勉で、過剰なまでの忠誠心を持つチームを作り上げた。

    フィンクのチームはメンバーの多くがユダヤ人だったため、社内の一部で「リトル・イスラエル」と呼ばれるようになった。1970、80年代になってもファースト・ボストンのようなWASP(White Anglo-Saxon Protestants:アングロサクソン系白人プロテスタント)比率が高い証券会社では、イタリア系、ユダヤ系の職員は疎外される傾向があった。ある時、ユダヤ教の祝日でメンバー全員が休んでいた日、フィンクは上司からイタリア系の社員を雇うよう指示された。

    そうしてやって来たのが、モンティチェロの労働者階級出身で、米ペンシルバニア大学ウォートンスクールを卒業したロバート・カピートだ。しかし、ユダヤ暦の新年祭ロシュ・ハシャナの日が来ると、カピートも他のメンバーと同様にユダヤ人であることが明らかになった。

    当時の外国人嫌いはあからさまでひどいものだったが、フィンクはファースト・ボストンの血の気の多い実力主義を気に入っていた。利益を出しさえすれば、どんな人間だろうが誰も気にしなかった。そしてフィンクには利益を生み出す才能があった。

    フィンクは債券トレーダーの中では知的な部類に属したが、成功するにつれてエゴが膨らみ、うぬぼれた態度が一部の同僚の反感を買った。本人も後年、経済紙クレインズに「私は鼻持ちならないやつだった」と認めている。

    とはいえ、ウォールストリートは謙虚さよりも成功を愛する街だ。フィンクはファースト・ボストン史上、最年少のマネージング・ディレクターとなった。31歳の若さで、経営委員会の最年少メンバーに就任したのだ。彼の成功は天井知らずのように見えた。

    ところが、天井は突然崩れた。

    「チームと私はロックスターのような気分だった。経営陣は私たちを愛した。私の未来はCEOの座につながっているはずだった」と後年、フィンクは講演で語っている。「しかし……私はやらかしてしまった。しかも、とんでもないことを」

    1986年、金利が予想外に低下し、もしもの時に備えてチームが用意していたヘッジも失敗に終わると、フィンクのチームは約1億ドル(約114億円)を一瞬で失った。フィンクはそれ以前の10年間、ファースト・ボストンに多額の利益をもたらしていたが、この件を機に次期CEOの道は絶たれ、傍流に追いやられた。結局、フィンクは1988年初頭にファースト・ボストンを退職する。

    Paypalの創業者で、投資家のピーター・ティールが2003年に立ち上げたデータ分析企業ピーター・ティールが立ち上げた謎のデータ分析企業「パランティア」の実態に迫る

    新会社の始動

    しかし、この屈辱的な経験は貴重な教訓をもたらした。数年前から、フィンクはシェアソン・リーマン・ハットンの投資銀行家ラルフ・シュロスタインと頻繁に電話で話すようになっていた。二人はどちらも早起きで、朝の喧騒が始まる前の早朝6時半頃に電話でよく金融市場の話をした。1987年3月のある晩、ワシントンからニューヨークへのフライトでたまたま一緒になった二人は夕食をともにした。この晩を機に、運命の輪が大きく動き出す。

    二人はどちらも民主党支持者だった。シュロスタインは、ウォールストリートで働く前はカーター政権で財務官を務めていた。もっとも、二人の話はもっぱら今の仕事に対する不満に終始し、どちらも新しいことを始めたくてうずうずしていた。二人は早速、新しいビジネスの計画を練り始める。それは証券をモデル化してポートフォリオに集約し、そこに含まれるあらゆるリスクを効率的に分析できる会社だった。

    フィンクはファースト・ボストンを正式に退職した数日後、選び抜いた少数の人々を自宅に招き、新しい事業について話し合った。ファースト・ボストンからは、モーゲージ・トレーディング・チームでフィンクの右腕だったカピート、ポートフォリオ商品の辣腕責任者だったバーバラ・ノビック、ファースト・ボストンのリスク管理ツールの多くを設計した数学の天才ベン・ゴルブ、そしてファースト・ボストンのトップ債券アナリストだったキース・アンダーソンが参加した。

    シュロスタインは、シェアソン・リーマンからスーザン・ワグナーと、後にヒュー・フレイターという二人の優秀なモーゲージ債スペシャリストを引っ張った。この新しいチームは、最新のテクノロジーと健全なリスク管理を土台とする、新しい債券投資会社を設立することを決意した。

    新会社の設立に必要な資金が足りなかったため、フィンクは名刺ファイルを引っ張りだし、リーマンを独立してブラックストーンという投資会社を立ち上げていたスティーブ・シュワルツマンとピート・ピーターソンに連絡を取った。当時、プライベート・エクイティ業界の新星として注目を集めつつあったブラックストーンは、新会社の株式の50%を取得する代わりに、オフィスの一角を貸し、500万ドル(約5億7000万円)を融資することに同意した。ブラックストーンの名前は業界で知られ始めていたので、フィンクとシュロスタインは新会社を「ブラックストーン・フィナンシャル・マネジメント(BFM)」と名付けた。

    いよいよ新会社が始動した。創業メンバーは最初の社員としてファースト・ボストン時代にゴルブの同僚だったチャーリー・ハラックを雇うと、顧客の獲得に奔走した。商品は新しい確定利付きファンドと、ゴルブとハラックが開発していた資産運用業務を支援するテクノロジーサービスだ。

    この新サービスは、ファースト・ボストンでフィンクが失脚する原因となったような失敗を防ぐ最先端のソリューションとして設計されたもので、「資産・負債・債務・デリバティブ投資ネットワーク」、略して「アラディン」と名付けられた。最初のバージョンは、オフィスの冷蔵庫とコーヒーメーカーの間に置かれた、2万ドル(約220万円)のサン・マイクロシステムズ製ワークステーションでコーディングされた。

    そうそうたるコネクションのおかげで、BFMは好調なスタートを切った。最初の6年間で運用資産は約230億ドル(約2兆6000億円)に達し、8人の創業パートナーに約150人の社員が加わった。債券市場は活況を呈しており、フィンクとチームの華々しい経歴は多くの年金基金を引き付けた。

    その一方で、ブラックストーンとの劇的な決裂は近づきつつあった。フィンクは、株式の一部を譲渡することをエサに新入社員を獲得していたため、ブラックストーンの持分が徐々に希薄化し、シュワルツマンの怒りを買った。フィンクは欲求不満を募らせ、BFMはブラックストーンとたもとを分かつべきだと考えるようになった。

    BFMのファンドにはすべてBで始まるティッカー(規制当局に提出する書類やデータ提供業者において銘柄を識別するためのコード)が付いていた。しかし、ブラックストーンとの契約により、新会社の名称には「ブラック」も「ストーン」も使えなかった。「ベッドロック」という案も出たが、この名前はアニメ「原始家族フリントストーン」に登場するベッドロック・シティを思わせる。

    最終的に、創業者たちが気に入ったのは「ブラックロック」だった。

    フィンクらは、1930年代に起きたJPモルガンからのモルガン・スタンレーの分離独立が、どちらの企業にも利益をもたらしたことをシュワルツマンとピーターソンにアピールした。二人はブラックストーンへのオマージュとして、新会社を「ブラックロック」と名付けるというアイデアに心をくすぐられ、この新しい名称を承諾した。

  • その規模はなんと1000兆円! 世界最大の資産運用会社ブラックロックとは何者なのか
    1/3(月) 9:05配信

    クーリエ・ジャポン

    世界最大の資産運用会社「ブラックロック」をご存知だろうか。創業者は、一代で1000兆円にものぼる運用資産を築き上げた天才トレーダーのラリー・フィンク。いったい彼は何者なのか。英紙「フィナンシャル・タイムズ」がそのすべてを解き明かす。

    「あなたの会社を丸ごと売ってくれ」
    2009年4月16日、ブラックロックの創業メンバーで社長のロバート・カピートはブロンクスに完成したばかりの真新しいヤンキー・スタジアムに向かった。今日のカードは、ニューヨーク・ヤンキース対クリーブランド・インディアンズだ。米国のモーゲージ危機が世界の金融システムに波及したことで経済は大混乱に陥り、ウォールストリートで働く人々はストレスを発散できる場所を求めていた。もっとも、このはげ上がった元トレーダーは野球の試合を見に来たわけではない。

    カピートはブラックロックの資産だけでなく、金融業界の様相さえ一変させるような極秘の任務を負っていた。ヤンキー・スタジアムのコーポレートボックス席では、英バークレイズ・キャピタルの最高経営責任者(CEO)ボブ・ダイアモンドが試合を観戦していた。カピートは、この古い友人と急いで内密の話をする必要があった。そのためにダフ屋からチケットをもぎ取り、ブロンクスにやって来たのだ。

    バークレイズは2008年にリーマン・ブラザーズが破綻した際、その北米部門を買収することで飛躍的な成長を遂げた。しかし、この買収はすぐにバークレイズの足を引っ張ることになる。2009年初頭になると、バークレイズは英国政府からの資金注入を回避し、この危機を脱するための資金調達に奔走した。虎の子の事業、たとえば先駆的な資産運用部門のバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)さえ売却候補に挙がった。買い手がつくならBGIの一部を切り売りすることもやぶさかではなかった。

    4月上旬、バークレイズはロンドンのプライベート・エクイティ・ファンドCVCの買収提案を受け入れ、急成長していたBGIの上場投資信託(ETF)部門、iシェアーズを42億ドルでCVCに売却することで合意した。この合意には45日間の「ゴーショップ」条項が含まれていたため、バークレイズはCVCよりも有利な条件を提示する買い主と交渉できることになっていた。ブラックロックにとっては千載一遇のチャンスだ。しかし、使える時間は限られていた。

    その晩、ヤンキースはクリーブランドに敗れる。カピートは結局、試合をすべて見逃していた。彼はバークレイズのコーポレートボックス席に駆けつけると、ドアをノックする。「話があるから出てきてほしい」──そうダイアモンドに声をかけた。ダイアモンドはうなずき、二人は散歩に出掛けた。そしてブラックロックの社長カピートは、ダイアモンドに自分の提案をプレゼンする。

    BGIからiシェアーズだけを切り出してCVCに売却するのではなく、BGIをまるごとブラックロックに売ってほしい、売ってくれるなら見返りとして多額の資金と合併会社の株式を提供しよう──カピートはそう訴えた。

    この条件なら、バークレイズは公的資金の注入を避けるための資金を確保できるだけでなく、遠からず投資業界の雄となるブラックロックの持分の相当部分を手に入れ、同社の資金運用事業が生み出す利益の一部も懐に収めることができる。

    「非常に興味深いアイデアだ」とダイアモンドは答えた。実際、ダイアモンドは取締役会からBGI全体の売却を検討することも認められていたため、ブラックロックは最適な買い手のように思われた。彼は上司のジョン・ヴァーレイを連れて、翌日にカピートとブラックロックのCEO、ラリー・フィンクを訪問すると約束した。

    2ヵ月後、ブラックロックによるBGIの買収(当時の価値にして135億ドル・約1兆5000億円)が決定し、世界に向けて発表された。

    初期には多少のトラブルもあったが、この買収は大成功を収めた。ブラックロックは世界最大の資産運用会社となり、年金受給者から新興財閥、政府系ファンドまで、あらゆる投資家の資金を運用するようになった。ブラックロックは現在、米国のほぼすべての大企業の主要株主となっているほか、多くの外国企業の株式を保有し、世界中の企業や政府に多額の融資を行っている。同社の技術プラットフォーム「アラディン」も、世界中の投資会社を支えている。

    ブラックロックの運用資産は2020年6月末に9兆5000億ドル(約1000兆円)に達した。現在のペースで成長すれば運用資産が10兆ドルを突破するだろう。2021年末には、この数字はさらに増えているはずだ。

    ブラックロックの運用資産は、世界のヘッジファンド、プライベート・エクイティ、ベンチャーキャピタル業界を併せた数字にほぼ匹敵する。現在68歳のラリー・フィンクは、金融業界の大物の一人という評価を超えて、ファーストネームだけで認知される、一握りの経営者の仲間入りを果たした。

    現在の「ラリー」は誰もが認めるウォールストリートの帝王だ。彼が30年前に立ち上げた小さな債券投資会社は、歴史上類を見ない巨大な金融帝国へと成長した。しかし、影響力の拡大とともに監視の目も厳しくなり、今では政治的右派からも左派からも批判を浴びている。

    ブラックロックの事業規模の大きさには、ウォールストリートの大物たちでさえ不安を隠しきれない。先日は中国でブラックロックをめぐる論争が起きた。習近平国家主席率いる共産党が中国経済の支配をますます強めるなか、ブラックロックが投資家の資金を中国に投入していることは「悲劇的な誤り」だと著名投資家のジョージ・ソロスが非難したのだ。

    ブラックロックの影響力をめぐる懸念は今後ますます高まっていくだろう。本稿では、フィンクがいかにして世界の金融界を牛耳る存在となったか、大統領や首相の相談役となり、世界中のほぼすべての大企業の役員室で影響力を持つようになったかを論じる。

    (ラリー・フィンクはどんな人生を歩んできたのか。キャリアの最初は証券会社。ユダヤ人だった彼は、部下もユダヤ人で固め……続きはこちら)

    Robin Wigglesworth

  • アークのウッド氏、企業と消費者は供給ボトルネックに「過剰反応」
    Max Zimmerman
    2021年12月30日 13:55 JST

    アーク・インベストメント・マネジメントの創業者、キャシー・ウッド氏は29日遅く、政府の刺激策がすぐに利用できる状況下で在庫を増やしているとして、企業と消費者がサプライチェーンのボトルネックに「過剰反応」していると指摘した。

      ウッド氏はツイッターで、エネルギーや金融サービス、運輸などテクノロジーが混乱をもたらす業界でそうした過剰反応が生じる公算が大きいと分析。また、今後数カ月にわたり経済成長を巡る懸念がインフレ懸念に取って代わる可能性があるとして、それが2021年に株価が「低迷」した「真に革新的な企業」が報われる条件だと主張した。

    アークのウッド氏、イノベーション株「極度に割安な領域に入った」

    原題:Ark’s Wood Says Companies ‘Overreacted’ to Supply Bottlenecks(抜粋)

  • ウッド氏の全ファンドが7月に下落-逆張りETF計画浮上の中

    (ブルームバーグ): キャシー・ウッド氏の旗艦ファンドの逆張りを目指す新たな上場投資信託(ETF)の計画は、増えつつある同氏の懐疑論者にとってちょうど良いタイミングで浮上した。

    キャシー・ウッド氏旗艦ファンドに逆張りのETF、設定の見通し

    ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントの8本のETF全てが7月に下落した上に、ほぼ全てが資金純流出となった。

    スポティファイ・テクノロジーを含む投機的なハイテク株が市場で人気を失う中、225億ドル(約2兆4600億円)規模の「アーク・イノベーションETF(ARKK)」は現在、年初来で値下がりとなっている。ウッド氏に名声と多くの資産をもたらした2020年の傑出したパフォーマンスから反転した。

    米証券取引委員会(SEC)への7月30日の提出資料によると、ARKKは今や、同ファンドの運用成績と逆向きに連動することを目指す「ショートARKK・ETF(SARK)」の標的となっている。

    ウッド氏は最先端の企業に対する強い信念に基づく投資によって、多くのファンを獲得したものの、同氏に否定的な見方を示す人も多い。

    ETFストアのネイト・ジェラチ社長は、「ここ数年間のキャシー・ウッド氏の素晴らしいパフォーマンスは、強気な投資家だけでなく、パーマベア(永遠の弱気派)も引き寄せた」と指摘。「勝ち組が永遠に勝ち続けることはできないという単純な想定の下で、勝ち組に対して逆張りしたい投資家の集団は常に存在する」と分析した。

    アークの広報担当者はコメントの要請に直ちに回答しなかった。

    原題:Anti-Ark ETF Plan Caps a Bad Stretch for Cathie Wood’s Funds(抜粋)

    (c)2021 Bloomberg L.P.

  • キャシー・ウッド氏のトップ銘柄、アークは水面下で持ち株削減

    (ブルームバーグ): アーク・インベストメント・マネジメントを率いるキャシー・ウッド氏は、動画ストリーミング機器・ソフトウエア開発を手掛けるロクについて、ほんの2週間前まで最も推奨する銘柄の一つに挙げていた。その一方で、アークは保有するロク株を1カ月にわたり売り続けていた。

    ブルームバーグの算出によると、アークは28日にロク株を4万7200株売却。6月30日以降に売却したロク株はこれで、合計約52万株となった。

    28日終値で計算すると、これは2億4300万ドル(約266億円)相当に上る。

    ロク株は5月に付けた年初来安値から69%上昇している。アークはロク株売却で、他の標的に投資する資金を調達しようとした可能性がある。ブルームバーグがまとめたデータによると、ロクは引き続きアークの投資先上位にあり、旗艦上場投資信託(ETF)「アーク・イノベーションETF(ARKK)」 の6.5%を占める。

    ウッド氏が声高に支持を唱えていたことを考えれば、この売りは一部の市場参加者には驚きかもしれない。同氏は7月半ばにCNBCとのインタビューで、在宅関連の勝ち組を売るのは間違いだと述べていた。

    アークの広報担当者はコメントの要請に応じていない。

    原題:Ark Quietly Cuts Exposure to One of Cathie Wood’s Hottest Stocks(抜粋)

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  • キャシー・ウッド氏、中国ハイテク株に「バリュエーションリセット」

    (ブルームバーグ): アーク・インベストメント創業者のキャシー・ウッド氏は13日、中国規制当局の取り締まりによって同国のテクノロジー株のバリュエーションは低水準が続く可能性があるとの見方を示した。

    投資家との月例ウェブセミナーで中国の大手テクノロジー企業の見通しに関する質問を受けたウッド氏は、「バリュエーションがリセットされたと思う」と述べた。「バリュエーションの観点から言って、これらの銘柄は下落したし、恐らく下がったままになるだろう」と語った。

    ただ、アークでアジア・イノベーション担当アナリストを務める崔宇龍氏は、アークはそれでも保有している中国の大手テクノロジー株の見通しや5年後の目標株価を変更していないと述べた。規制の変更がほとんどの場合、事業に根本的な観点での影響を与えていないためだと説明した。

    原題:Cathie Wood Sees a ‘Valuation Reset’ for Chinese Tech Stocks(抜粋)

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  • ウッド氏の苦境、ブラックストーンには朗報-旗艦ETFプット購入で

    (ブルームバーグ): キャシー・ウッド氏の最近の苦境は、世界最大のオルタナティブ資産運用会社ブラックストーン・グループやヘッジファンド運営会社バリアズニー・アセット・マネジメントなど一部の資産運用会社にとっては朗報だ。

    今年1-3月(第1四半期)にブラックストーンなど20社を上回る投資運用会社が、ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントの代表的なアクティブ運用の上場投資信託(ETF)、「アーク・イノベーションETF」のプットオプション(売る権利)を購入したことが、監督当局への届け出で明らかになった。

    資産運用会社が相場の下落に備えポートフォリオの価値保全のためにETFのプットオプションを買うことはよくあるが、通常は「SPDR S&P500 ETF」のようなパッシブ運用のインデックスファンドに連動するオプションを購入することが多い。

    アーク・イノベーションETFの資産額は2月半ば時点で280億ドル(現在の為替レートで約3兆円)と非常に大きく、2019年末の19億ドルから極めて速いペースで拡大した。

    このため、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の下で急上昇した銘柄の下落に備える一部の資産運用会社は、テクノロジー銘柄に特化した同ETFをリスクヘッジの望ましい代替手段と考えているようだ。

    アーク・インベストメント・マネジメントの担当者のコメントを求めて、電話と電子メールでメッセージを残したが、返答は得られていない。 アーク・イノベーションETFの市場価格は2月12日のピークから5月26日までの間に29%下げた。

    原題:Balyasny, Blackstone Bet Against Wood’s Top ETF as Tech Faltered(抜粋)

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  • キャシー・ウッド氏のアーク、大量保有銘柄が減少-投資集中見直しか

    (ブルームバーグ): 米アーク・インベストメント・マネジメントを率いるキャシー・ウッド氏は運用資産減少時に流動性の高い大型の保有株を売却し、あまり取引されていない銘柄を購入する投資戦略を取る。こうした手法は同社を最も投機的な賭けに過度にさらすとの懸念をあおったが、これまでのところは、その逆のことが起きている。

    アークが10%を超える株式を保有する企業の数は3カ月前と同じだが、投資の集中は後退していることが他の尺度で示されている。

    同社が20%超保有する企業は2月時点では3社だったが、現在はゼロとなっている。保有比率最大は引き続きコンピュジェンだが、前年同期の21.3%から17.2%に低下した。

    アークの少数株主で、複数のファンドの助言でパートナーシップを結ぶ日興アセットマネジメントの保有分も合わせた場合、両社で25%を超える株式を持つ銘柄はコンピュジェンのみ。両社で20%超保有する企業は8社と、以前の10社から減少した。

    日興アセットも助言得るウッド氏のアーク、一部銘柄に大きな影響力

    元メリルリンチのトレーダーで、ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」を創業したトム・エッセイ氏は「アークが大ファンド群である事実を受け入れているという意味で少し進化した」と指摘。「特に幾つかの中小型の銘柄では投資の集中度合いを低めることは理にかなう。中小型株にどの程度の資金を投じるかでリスクとリターンの計算が変わり得る」と指摘した。

    アークの上場投資信託(ETF)はここ数週間厳しい局面を迎えており、旗艦ファンドは2月12日のピークから32%余り下落したものの、資金流出は引き続き控えめだ。これはアークにはポジションを秩序だって調整する時間があり、慌ててポジションの現金化を迫られてはいないことを意味する。アークに取材を試みたが返答はなかった。

    キャシー・ウッド氏の信奉者は離れず-ETF資産4兆円強に減少でも

    同社のETFの総資産は現在410億ドル(約4兆4700億円)と、ピーク時の600億ドルから減少しているが、インフレ高進懸念や景気回復で恩恵を受けるバリュー株へのローテーションを背景とした保有株の値下がりが主因だ。

    実際、アクティブ運用6本とインデックス型運用2本から成る同社ファンド群からの2月末以降の資金流出は約12億ドルにすぎず、年初来では依然151億ドルの純流入。助言会社ETFストアのネイト・ジェラチ氏は「これはアークの投資家の信念を物語っている」と指摘した。

    原題:Cathie Wood Is Trimming Her Biggest Stakes as Ark Funds Stumble(抜粋)

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  • キャシー・ウッド氏の信奉者は離れず-ETF資産4兆円強に減少でも

    (ブルームバーグ): このところハイテク株が売り優勢の展開となる中で、キャシー・ウッド氏の上場投資信託(ETF)は運用資産が400億ドル弱に減少した。ただ同氏を信奉する投資家はおおむね辛抱強く付いてきている。

    ブルームバーグ集計データによると、アーク・インベストメント・マネジメントの創業者であるウッド氏が現時点で運用する資産は397億ドル(約4兆3500億円)と、2月のピーク時の600億ドル強から減少した。

    運用資産減少のかなりの部分は保有資産の価値急落が要因だ。投機的なハイテク銘柄のバリュエーション急上昇や大幅な株価上昇局面が一服したことが背景にある。ウッド氏の旗艦ETF「アーク・イノベーションETF(ARKK)」 は2月の高値から約35%下落した。

    成績不振の期間に大量の資金が流出するとの見方もあったが、まだそうした事態にはなっていない。今年1-3月の資金流入が71億ドルだったの対し、4月と5月の流出はそれぞれ7600万ドルと3億100万ドルにとどまっている。

    ウォーラックベス・キャピタルのETF担当ディレクター、モヒット・バジャジ氏は「投資家はウッド氏の哲学をなお信じ、後退は一時的ではないかと考えているようにみえる」と指摘した。

    原題:Cathie Wood Fans Buckle Up as ETF Assets Fall to $40 Billion (1)(抜粋)

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  • キャシー・ウッド氏のARKK、構成銘柄の91%下落-ハイテク売りで

    (ブルームバーグ): キャシー・ウッド氏率いる上場投資信託(ETF)「アーク・イノベーションETF(ARKK)」は10日、半年ぶりの安値に下落した。ハイテク株が幅広く売られる中、同ETFを構成する58銘柄のうち53銘柄が値下がりした。

    業界を変革させる可能性のあるハイテク銘柄に集中投資するARKKは5.2%安と、下落率はナスダック100指数の2倍に達した。2月の高値からは30%を超える下げとなっている。

    7日に開示されたポートフォリオ構成銘柄の中で最も打撃が大きかったのはバイオテクノロジーの2銘柄だった。ツイスト・バイオサイエンスは10日に17%余り値下がりし、2月5日以来の大幅な下げを記録。ナノストリング・テクノロジーズは12%安。組み入れ比率が最も高いテスラは6.4%下落した。

    ウッド氏は最近の下落局面で構成銘柄を追加している。先週には下落基調のツイッター株を5日間のうち3日間にわたり取得。ウッド氏はテレビインタビューで、ハイテク株の売りは同氏のファンドを力強い反発に備えさせるだけだと述べている。ARKKは2020年に約150%上昇したが、今年は16%下げている。

    一方、ARKK構成銘柄の約2.8%を占めるコインベース・グローバルは10日に11.3%高と、4月14日の直接上場以来の上昇率となった。

    原題:Cathie Wood’s Ark ETF Sees 91% of Holdings Tumble in Tech Rout(抜粋)

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  • キャシー・ウッド氏のARKK続落、組み入れのハイテク株売り激しく

    (ブルームバーグ): 6日の米株式市場で、人気のあったハイテク銘柄が激しく売られた。通常なら相場を支える実質利回りの低下も支援材料とならず、こうした売りは衰える気配をほとんど見せていない。

    物価上昇の影響を除いた米実質利回りは低下したが、キャシー・ウッド氏が率いる上場投資信託(ETF) 「アーク・イノベーションETF(ARKK)」の2.9%下落を阻止できなかった。同ETFは2018年以来最長の下げとなっている。大型株で構成されるナスダック100指数は1週間ぶりに上昇したものの、トゥイリオやズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、ロクなどが下げ、ARKKを押し下げた。

    リスクが高めのハイテク銘柄と実質金利の関係解消は大きな変化だ。この1年間は大半の期間で相関性が見られてきた。物価上昇の影響を除いた債券リターンがマイナスの状況下では、利回りを求める投資家の間でハイテク株や成長株への投資が盛況だった。株安の要因は「インフレ懸念」とされている時にこうした関係のデカップリングが起きていることは、デイトレーダーをはじめとして誰もが価格に基づいて行動する市場で因果関係を特定することの難しさを示すものだ。

    ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントのマット・ミスキン共同最高投資ストラテジストは「債券市場はハイテク銘柄の上振れを示唆しているが、株式市場が耳を傾けているのは商品で、それがハイテク株への投資後退の要因だ」とした上で、「商品はインフレが到来しつつあると株式市場にささやいている」と語った。

    銅やトウモロコシなどさまざまな商品の値上がりを受け、ブルームバーグ商品スポット指数は約10年ぶりの水準に上昇。2年物ブレークイーブン・レートは5日、08年以来の高水準を付けた。金利上昇の可能性に市場が敏感になっている状態は今週示された。米経済が過熱しないよう金利はやや上昇せざるを得ないかもしれないとのイエレン米財務長官の発言が伝わった4日、ナスダック100指数は下げを拡大。ただ同長官はその後、利上げを予想したわけでも推奨したわけでもないと述べている。

    イエレン財務長官、利上げを予想も推奨もせず-FRBの独立性尊重

    リチャード・バーンスタイン・アドバイザーズのダン・スズキ副最高投資責任者(CIO)は「インフレ期待の高まりはリフレトレードへの人々の確信が高まっている状況を示唆している」と指摘した。

    原題:Ark Slammed Again as Riskiest Tech Bets Blow Past Lifelines (1)(抜粋)

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  • ウッド氏のアーク、旗艦ファンドから資金流出-在宅関連銘柄の下落で

    (ブルームバーグ): キャシー・ウッド氏が率いるアーク・インベストメント・マネジメントの代表的な上場投資信託(ETF)は、高バリュエーションのハイテク銘柄への売りで打撃を受けている。

    「アーク・イノベーションETF(ARKK)」は5日に7営業日続落となり、約2年半で最長の連続安を記録した。同ETFは2020年、テスラや在宅関連銘柄への先見性ある投資で約150%の上昇を遂げたが、このところは暗い数字が目立ちつつある。年初来では10%を超える下げとなっており、投資家はさらなる下落への備えを強めている。ARKKのプットオプション(売る権利)の出来高は4日、過去6週間で最大の19万枚に達し、同ファンド史上4番目の規模に膨らんだ。

    ズーム・ビデオ・コミュニケーションズなど同ファンドの上位保有銘柄の多くは、割高なハイテク銘柄から資金を引き揚げるローテーションの動きで売られている。これら銘柄は以前は高い利益成長が期待されていたが、最近はインフレ懸念を背景に割高なバリューエーションの正当化が難しくなっている。

    FBBキャピタル・パートナーズの調査ディレクター、マイク・ベイリー氏は「投資家は先週、巨大ハイテク企業は利益が急増しているだけでなく、バリュエーションも妥当であることを強く再認識した」と指摘。「5大ハイテク企業の株価が相対的に魅力的であることが、ARKK組み入れ銘柄のような高成長株を一段と割高に見せているのかもしれない」と述べた。

    ブルームバーグの集計データによると、ARKKは5日連続で計7億7000万ドル(約840億円)前後の資金流出に直面。4月は19年10月以降で月間ベースでは初の資金純流出となっていた。アーク・インベストメント・マネジメントにコメントを求めたが、今のところ返答は得られていない。

    原題:Cathie Wood’s Ark Battered by Selloff in Stay-at-Home Darlings(抜粋)

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