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純金上場信託(現物国内保管型)【1540】の掲示板 2016/10/13〜2017/04/06

もし、「金(ゴールド)はモノだから、インフレで通貨の価値が下落して物価が上昇した時は価格が上がる」

と誰かに言われたら、もう一度自分の頭で考えましょう。 

普通のインフレでは、消費財やサービスの価格は上がっても、金の価格も上がるとは限りません。

なぜなら、金は(多くの場合)消費財ではないからです。

(工業用・宝飾用に使用される金は消費財と言えるでしょうが、その需要は金全体のごく一部でしょう)


金は、確かにモノの一種かもしれませんが、他のモノにはない大きな特徴があります。 

その特徴とは、価値保存機能 であり、価値交換機能 で、これは通貨と同じ機能です。

また、金は、多くの場合、そのままでは新たな価値を生むことはありません。

金を何かに換えないと(つまり金を売らないと)たとえ好景気下でも価値を産むことはないのです。

いわば、金は モノの一種であると同時に、通貨の一種でもあるというわけです。

だから、普通のインフレでは金の価格は上がらない。

逆に、政府がインフレを抑えるために通貨の金利を上げたら、

利息を生まない金は値下がりする可能性もあります。


ただし、金は、それ自体で多くの人を魅了する輝きという価値を持っています。

紙幣の通貨や電子マネーと違って、その価値が政府や特定機関の信用に依存しない。

だから、もし政府の信用が失われることによるインフレ(=ハイパーインフレ)が生じたら、

「その政府の発行した通貨に対して」金の価格は急上昇するでしょう。

でもその時は、その政府の信用が回復しない限り、誰も金を元の通貨に戻そうとは思わないはずです。

金地金を持って海外に脱出するか、他の信用のある政府の通貨(外貨)に換えるでしょう。

ハイパーインフレを想定して金を買うのなら、「値上がりしたら売る」ことは考えるべきではないのです。

もちろん、日本でハイパーインフレが起きる可能性も皆無ではないでしょう。

しかし、自分の存命中にそれが起きる確率はどのくらいなのか? 

もし10年以内に100%の確率でそうなると確信するなら、今からそれまでに全力で金地金を買えば良い。

その確率はせいぜい1%だと思うのなら、金は全資産の1%だけにしておくべきだろうと思います。