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(株)FRONTEO【2158】の掲示板 2017/11/15〜2018/01/14

>>942

続き
BtoBビジネスの解約理由、60%以上は回避できる可能性

――まず、なぜAIクレームチェッカーを作ったのか。その背景を教えてください。

 顧客は企業の担当者を信じて期待して契約をします。しかし、そのすべての期待に満足を与えられているかというと、実際のところは難しいですよね。残念ながら解約やクレームにつながったり、そこまで至らなくても不満を抱えてしまうケースは存在します。本当に満足している顧客はごく一部なのです。

単純にこの状況が心苦しいと感じていたことが、AIクレームチェッカーを考えたそもそものきっかけです。

 加えて、グループ企業の顧客に対して「なぜ解約したのか」という質問をしてみたところ、
約200社のうち25%が対応への不満で、大きな不満はないが期待を下回ったという回答も32%ありました。

つまり、6割以上の解約理由が、担当者が充分なフォローができていれば回避できる可能性を持ったものだったのです。不満が小さいうちに発見して充分なフォローができれば、失うことのなかった顧客なのです。

こうした状況をなんとか改善したいと考え、クレームを早期に発見する仕組みを考案しようとしました。
顧客アンケートは良くある方法ですが、実はアンケートは回答率が非常に低く、有効性はありません。

幹部が表敬訪問してヒアリングをすることも選択肢のひとつですが、すべての顧客を回るには時間が足りません。
そこで、社長に直接メールで不満や要望を寄せて欲しいとすべての顧客に呼びかけたところ、月に1〜2通しか来ず、しかも内容は不満に耐えかねてメールしたというお叱りだったのです。

私は将来の解約につながってしまう小さな不満を見つけ出したかったのですが、その目的が実現する方法ではありませんでした。

  • >>943

     続き
    そこで、メールサーバに直接アクセスして営業担当者のメール内容を抜き打ちでチェックすることを試みました。

    「申し訳ありません」など特定のフレーズでメールを検索してみたのです。
    すると、膨大な数が検出されてしまい、とてもチェックしきれる状況ではありませんでした。

    それが、ちょうど今から2年ほど前なのですが、当時は人工知能への注目が高まり始めた頃で、
    こうした膨大なメールチェックの解析に人工知能を活用できるのではないかと考え、自然言語解析に優れた技術を持つFRONTEOの製品を活用して、AIクレームチェッカーの開発が始まりました。

     FRONTEOは自然言語解析の人工知能を10年以上手がける企業で、KIBITの仕組みをそのまま活用することができましたが、「クレームの検出」という特殊性を実現するためには、そのための教師データが必要でした。

    そこで、私たちのグループ企業で過去にやりとりしたメールを内容やクレームの危険度に応じて分類して教師データを構築し、人工知能に学習させました。
    過去のクレームに関しては社内で報告を受けているものがあるので、そこから当時のメールを探し出してきました。