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(株)FRONTEO【2158】の掲示板 2017/11/15〜2018/01/14

>>943

 続き
そこで、メールサーバに直接アクセスして営業担当者のメール内容を抜き打ちでチェックすることを試みました。

「申し訳ありません」など特定のフレーズでメールを検索してみたのです。
すると、膨大な数が検出されてしまい、とてもチェックしきれる状況ではありませんでした。

それが、ちょうど今から2年ほど前なのですが、当時は人工知能への注目が高まり始めた頃で、
こうした膨大なメールチェックの解析に人工知能を活用できるのではないかと考え、自然言語解析に優れた技術を持つFRONTEOの製品を活用して、AIクレームチェッカーの開発が始まりました。

 FRONTEOは自然言語解析の人工知能を10年以上手がける企業で、KIBITの仕組みをそのまま活用することができましたが、「クレームの検出」という特殊性を実現するためには、そのための教師データが必要でした。

そこで、私たちのグループ企業で過去にやりとりしたメールを内容やクレームの危険度に応じて分類して教師データを構築し、人工知能に学習させました。
過去のクレームに関しては社内で報告を受けているものがあるので、そこから当時のメールを探し出してきました。

  • >>944

     ――社員の中には、トラブルの火種を社内に共有したくない、自分で解決して黙っておきたいという人もいるのではないでしょうか。社員は積極的に協力してくれたのでしょうか。

     社員は非常に協力的でしたね。というのも、このサービスは社員本人が楽をするため、本人の営業成績を改善するためのものなのです。たとえば、社員があるクレームを受けたときに、すぐに報告すると怒られるから嫌だと考え、自分で丸く収めてから報告しようとしますが、実はその方法が間違っています。そういう、なんとなく上司に相談しづらいシチュエーションは誰にでもあるものですが、実はこのサービスでは危険度の高いメールがすぐに上司に報告され、すぐに上司や周囲がフォローしてくれます。結果的に、社員が抱えるストレスをなくすことができるのです。


    ――確かに、ちょっとしたクレームへの対処を抱えてストレスを溜めてしまった社員が周囲に相談すると、意外にすぐに解決したりするものですよね。

     営業経験者の方であれば、みなさん身に覚えがあると思いますね。


    ――教師データのアップデートはどのように行っていくのでしょうか。

     グループ企業で1日約6000通のメールがやりとりされていますが、そのメールの中でクレームに関するメールをその都度分類して、定期的にAIクレームチェッカーに学習させています。一方、利用企業によっては業種ならではのメールの傾向や特色、クレーム判定の定義の違いがあると思いますので、利用企業の方がAIクレームチェッカーによって検出されたメールを確認する中で、これは本当のクレームか否かを判定してもらい、その結果をもって利用企業の人工知能をアップデートするようにしています。

     ただ、導入時に利用企業が時間と労力を掛けて教師データを用意したり、データの解析をしなくても良いというのは、このサービスの大きな利点ではないかと思います。導入時にはある程度の頭脳に仕上がっているので、あとはお使いいただきながらアップデートしていく形で利用企業に合わせた精度向上を目指せるのです。人工知能導入時に想定される手間を大きく軽減できる点が強みだと考えています。