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(株)CAICA DIGITAL【2315】の掲示板 2018/02/10〜2018/02/23

流出NEM、90億円分交換か ダークウェブ経由で
資金洗浄の疑い  仮想通貨 社会
2018/2/17 23:53
日本経済新聞 電子版

 仮想通貨交換会社コインチェックから流出した約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」のうち、約90億円分が匿名性の高い「ダークウェブ」のサイトを通じて他の仮想通貨に交換された疑いがあることが17日、わかった。NEMは既に400を超す口座に分散したり、行方が分からなくなったりしている。

NEMの分散と交換は、国際団体「NEM財団」や捜査当局の監視を逃れるマネーロンダリング(資金洗浄)の目的があるとみられる。流出から3週間余り、NEMの追跡は難しくなっている。
 コインチェックからNEMの大量流出が始まったのは1月26日未明。直後に9口座に分散され、2月上旬にかけ約400の口座に移された。
 2月7日にはダークウェブで、NEMと別の仮想通貨の交換を呼びかける闇サイトが出現した。情報セキュリティー会社「エルプラス」の杉浦隆幸社長が分析したところ、流出に関与した人物が開設し、既に約90億円分(流出時のレート)が他人の口座に送られ、ビットコインなどに交換された疑いがあるという。
 ダークウェブは身元を隠せる「Tor(トーア)」などのソフトを使わないと接続できない闇サイトの総称。「通信記録のみから運営者の身元を割り出すことは難しい」(警察幹部)とされる。
 別のNEM交換ルートも浮上している。流出に関与した人物は2月上旬までにニュージーランドに拠点を置く仮想通貨交換会社の口座にNEMを複数回送金。口座開設時の身元確認が甘いとされる海外の会社で現金化を図っているとみられる。
 NEMの流出口座は財団が目印を付けて追跡している。ただ分散先が増えるにつれ別の口座に移動してから目印が付くまで2~3分かかるようになっている。「目印が付く前だと、流出したNEMと(取引相手に)分からないうちに交換されてしまう」(杉浦社長)
 流出に関与した人物について情報セキュリティーの専門家らは「個人か少人数のグループ」との見方を示す。流出の約1週間後に現金化のための闇サイトを開設するなど「行き当たりばったりの行動」が目立つためだ。
 NEMの回収は難しそうだ。麗沢大の中島真志教授(金融システム)は「仮想通貨は持ち主の匿名性が高く、ある程度は行方を追えても流出に関与した人物の特定は難しい。取り戻せる可能性は小さい」と語る。
 現金については「事情を知らない第三者に渡った場合は取り戻せない判例がある」(弁護士の三平聡史氏)。流出したNEMも同様に判断される可能性がある。一方、不正に流出したNEMと知って受け取った場合は「盗品等有償譲り受け罪などが適用されるかもしれない」(司法関係者)との指摘も出ている。

セキュリティが何より大事。  NEMと共に 一度失った信用は戻らない。