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シニアコミュニケーションの掲示板

7月21日に竹田和平氏が83歳で死去した。
竹田氏は個人投資家として名を馳せ、多くの投資本に登場してきた。
自分も20代の頃、ある投資雑誌で竹田氏を知り、その投資哲学に感銘を受け、密かに目標とする憧れの人物だった。

古新聞を引っ張り出して訃報を読んだ。読売新聞の訃報の見出しには「タマゴボーロ」とあった。
竹田氏は名古屋市で製菓会社を経営する事業家として出発した。
2000年代に経営の第一線から退き、100社以上の株を持ち「日本一の投資家」と呼ばれるようになった。
1、2年ほど前にテレビ番組に出演されていたとき、個人資産は300億円と発言していたのを覚えている。

少し考えた。
竹田和平の代名詞は「個人投資家」なのか「タマゴボーロ」なのか。
竹田氏が投資家として知られるようになったのは、タマゴボーロのヒットを種銭として投資にあてたからだろう。
タマゴボーロがなければ投資家もなかった。だから一般紙では名実ともにタマゴボーロなのである。

しかし個人投資家の間では、竹田和平の代名詞は「日本のバフェット」だ。
人によって受ける印象は変わるのだし、そもそも本人はどう呼ばれるかなんて気にしてなかっただろう。
投資は世間に名を知らしめるためにするものではない。結果として名を知らしめることはあっても。
ただ「ジェイコム男」ことB・N・Fが300億円の資産を持っているとして、たとえ死去したとしても一般紙に訃報が載ることはないだろう。

自分にとって、投資は人生においてどのような位置づけだろう、とたまに考えてみよう。

竹田和平氏のご冥福をお祈りします。