投稿一覧に戻る (株)久世【2708】の掲示板 2015/04/29〜2023/08/17 213 0014たひゃひろ 2018年5月11日 08:09 職場に意地悪な人がいて、毎日心が折れそう。助けてください!」 私はこれまで何千通とこんなメールを受け取ってきた。きっと今日も多くの人が、世界のどこかでひどい目に遭っている。 参考までに私のところに寄せられたメールをいくつか紹介しよう。 「院長がことあるごとに暴言を吐くんです。毎日耐えて、患者さんの治療に精一杯取り組んではいます。でもゴミ扱いされたんじゃ、まったくやる気になりません。下っ端なんて、ゴミ同然ってことなんでしょうか」(世界一底意地の悪い院長の下で働く内科医) 「多くのスタートアップ企業では、経営経験もないベンチャー・キャピタリストが取締役の座にふんぞり返っています。こういう取締役や、人をこきおろすだけの腐った取締役会について、何か研究はないでしょうか」(シリコンバレーのCEO) 「同僚にいじめられ、身も心もボロボロです。助けてください……」(ワシントンDCの図書館司書) 私が今回『スタンフォードの教授が教える 職場のアホと戦わない技術 』を書いたのは、こういう人たちの声にこたえるためだ。 暴言を吐くヤツ、仲間をいたぶるヤツ、卑劣なヤツ、人をこきおろすヤツ、他人をいじめて楽しむヤツ……。こういうクソみたいなヤツらをひとことで言い表すなら……。 「アホ」。 そうだ。この言葉がふさわしい。 ●スタンフォードの研究をもとにしたアホ対策 私はスタンフォード大学で、組織行動論や組織管理論を研究しているのだが、同時にこれらをベースとした「アホ」の研究も行っている。 そのせいで最近は、すっかり「アホ先生」と呼ばれるのだが、私にはアホ問題以外の著作や研究もいろいろあるので、それはぜひ覚えていてほしい。 それはともかく、人を人とも思わないこのアホどもをのさばらせると、まわりに害がまき散らされる。そこで私はアホに苦しむ人に向けて、これまでの研究をもとに本書を書くことで、性悪なアホどもにどう対処すればいいか、アドバイスをお伝えすることにした。 アホはあなたの周りにだけいるわけじゃない。世界中にいるのだ。 ●悪いヤツほど出世する 2010年、ある小さなスタートアップ企業の若きCEOが、こんな悩みを話してくれた。「自分は温厚すぎるから、成功しないのではないか。スティーブ・ジョブズのような“暴君”になれないと、会社は発展しないのではないか」と。 実は彼のように「非情でないとビジネスで勝ち抜けない」と思っている人は多い。ニシキヘビとニワトリを同じカゴに入れたら、ニシキヘビはニワトリに勝つ、という理屈だ。実際、「悪いヤツほど出世する」と主張する学者もいて、スタンフォード大学の同僚、ジェフリー・フェファーも「他人をゴミ扱いする人間は成功しやすい」と言っている。 たしかにそれには一理ある。他人をおとしめてバカにするヤツ、まわりの気力を奪うヤツ。 そういうアホが放置されている職場では、おとなしい人たちは虐しいたげられ、非情なヤツらがのさばりやすい。そしてまわりもそんなアホをちやほやしやすい(ただし、それはアホに怒鳴られ、にらまれ、陰口を叩かれるのがいやだからへつらっているだけなのだが)。 あるいは、やたらと競争をあおる職場では、他人をゴミ扱いして我が物顔でふるまう人間が勝利しやすい。 しかし山のような文献を読むとわかるが、人を虐げるヤツや自分さえよければいいヤツを讃える研究者は、アホがあげた成果ばかりを大きく取り上げ、ダメージを過小評価している。とりわけ長期的なダメージを無視している。 そもそも他人をゴミ扱いしなくても成功した勝者はたくさんいる。 アップルのCEOのティム・クックや投資の神様ウォーレン・バフェットなどがそうだ。そして、ジョブズのようになれないと悩んでいた若きCEOにも、実は後日談がある。5年後、再び会って話をしたとき、彼は相変わらず温厚だった。だが会社は千人以上の社員を抱える大企業になっており、彼は億万長者になっていた。 そう思う8 そう思わない7 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
0014たひゃひろ 2018年5月11日 08:09
職場に意地悪な人がいて、毎日心が折れそう。助けてください!」
私はこれまで何千通とこんなメールを受け取ってきた。きっと今日も多くの人が、世界のどこかでひどい目に遭っている。
参考までに私のところに寄せられたメールをいくつか紹介しよう。
「院長がことあるごとに暴言を吐くんです。毎日耐えて、患者さんの治療に精一杯取り組んではいます。でもゴミ扱いされたんじゃ、まったくやる気になりません。下っ端なんて、ゴミ同然ってことなんでしょうか」(世界一底意地の悪い院長の下で働く内科医)
「多くのスタートアップ企業では、経営経験もないベンチャー・キャピタリストが取締役の座にふんぞり返っています。こういう取締役や、人をこきおろすだけの腐った取締役会について、何か研究はないでしょうか」(シリコンバレーのCEO)
「同僚にいじめられ、身も心もボロボロです。助けてください……」(ワシントンDCの図書館司書)
私が今回『スタンフォードの教授が教える 職場のアホと戦わない技術
』を書いたのは、こういう人たちの声にこたえるためだ。
暴言を吐くヤツ、仲間をいたぶるヤツ、卑劣なヤツ、人をこきおろすヤツ、他人をいじめて楽しむヤツ……。こういうクソみたいなヤツらをひとことで言い表すなら……。
「アホ」。
そうだ。この言葉がふさわしい。
●スタンフォードの研究をもとにしたアホ対策
私はスタンフォード大学で、組織行動論や組織管理論を研究しているのだが、同時にこれらをベースとした「アホ」の研究も行っている。
そのせいで最近は、すっかり「アホ先生」と呼ばれるのだが、私にはアホ問題以外の著作や研究もいろいろあるので、それはぜひ覚えていてほしい。
それはともかく、人を人とも思わないこのアホどもをのさばらせると、まわりに害がまき散らされる。そこで私はアホに苦しむ人に向けて、これまでの研究をもとに本書を書くことで、性悪なアホどもにどう対処すればいいか、アドバイスをお伝えすることにした。
アホはあなたの周りにだけいるわけじゃない。世界中にいるのだ。
●悪いヤツほど出世する
2010年、ある小さなスタートアップ企業の若きCEOが、こんな悩みを話してくれた。「自分は温厚すぎるから、成功しないのではないか。スティーブ・ジョブズのような“暴君”になれないと、会社は発展しないのではないか」と。
実は彼のように「非情でないとビジネスで勝ち抜けない」と思っている人は多い。ニシキヘビとニワトリを同じカゴに入れたら、ニシキヘビはニワトリに勝つ、という理屈だ。実際、「悪いヤツほど出世する」と主張する学者もいて、スタンフォード大学の同僚、ジェフリー・フェファーも「他人をゴミ扱いする人間は成功しやすい」と言っている。
たしかにそれには一理ある。他人をおとしめてバカにするヤツ、まわりの気力を奪うヤツ。
そういうアホが放置されている職場では、おとなしい人たちは虐しいたげられ、非情なヤツらがのさばりやすい。そしてまわりもそんなアホをちやほやしやすい(ただし、それはアホに怒鳴られ、にらまれ、陰口を叩かれるのがいやだからへつらっているだけなのだが)。
あるいは、やたらと競争をあおる職場では、他人をゴミ扱いして我が物顔でふるまう人間が勝利しやすい。
しかし山のような文献を読むとわかるが、人を虐げるヤツや自分さえよければいいヤツを讃える研究者は、アホがあげた成果ばかりを大きく取り上げ、ダメージを過小評価している。とりわけ長期的なダメージを無視している。
そもそも他人をゴミ扱いしなくても成功した勝者はたくさんいる。
アップルのCEOのティム・クックや投資の神様ウォーレン・バフェットなどがそうだ。そして、ジョブズのようになれないと悩んでいた若きCEOにも、実は後日談がある。5年後、再び会って話をしたとき、彼は相変わらず温厚だった。だが会社は千人以上の社員を抱える大企業になっており、彼は億万長者になっていた。