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(株)ファーマフーズ【2929】の掲示板 2018/06/15〜2018/06/26

>>336

痛みへのプラセボ効果というのはあらゆるプラセボ効果のなかで最も顕著に表れるものであり、
それが痛みへの薬効成分の試験に二重盲検試験が欠かせない理由です。

くすりの話 193 関節痛にグルコサミンは効かない

genki299_22_01 グルコサミンは、ひざの痛みなど関節痛の軽減を期待され売れています。20年ほど前から広まり、最近では大手食品メーカーだけでなく製薬会社も販売するようになっています。その売り上げは、2013年の調査で497億円に達します。
軟骨の原料ではあるが…

 関節痛は、骨と骨のクッションになる軟骨がすり減り、骨同士が直接当たってしまうことが主な要因です。多くの広告は「グルコサミンには軟骨を再生する効果がある」と謳っています。

 代謝でみると、成人女性に必要とされる摂取カロリーは1日約2000キロカロリー。その食事の6割が糖質として、300グラムのブドウ糖がエネルギーと生体組織の合成に使われています。そこにわずか1~2グラムのグルコサミンを摂取して、関節の軟骨に十分な量が届くと考えるのには無理があります。
有効性を示せない研究実績

 「効果がある」と信じて飲むことで、有効成分が入っていない偽薬(プラセボ)でも高い効果を示すことがあります。そのため医薬品開発では、患者と効果を判定する医師にどれが本物かを知らせず、治験薬と偽薬を無作為に投与して効果を比較する「二重目隠し試験」を実施します。近年、大規模な試験において、グルコサミンの有効性を否定する論文が続いています。
 中立の立場にある国立健康・栄養研究所のデータベースにある最新の2015年8月の論文では、肥満女性407人に1日1.5グラムの硫酸グルコサミンと偽薬を30カ月間投与した結果、偽薬と比べて関節に対する効果は見られませんでした。
 現状は、医薬品であれば開発失敗で撤退する状況でしょう。
期待感だけで買うのは、もったいない

 利用者の主観で調べる関節痛の軽減は、偽薬でも高い効果を上げることがあります。「効いている」と感じている方は良いのですが、効いたかどうかわからないのに飲み続けるのは、ムダです。
 グルコサミン関連商品は前年比7%以上の売上増が続いています。販売企業は広告費に使うお金で、きちんとした効果の実証をする社会的責任があると思います。