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テクノアルファ(株)【3089】の掲示板 2015/04/29〜2019/03/29

大相場の足音――「パワー半導体関連」仕込み場のワケ <株探トップ特集>

株探ニュース - 2/17 19:30



半導体関連への再資金流入が観測されるなか、EV向けの需要拡大が見込まれるパワー半導体関連銘柄に注目したい――。

―EV新時代とその先にある成長市場、“望外の安値”はここに―

 米国株市場を震源地とする世界株波乱も目先的には落ち着きを取り戻し、業績面から売られ過ぎた銘柄やテーマ物色の枠から転げ落ちた銘柄に仕切り直しの買いが入り始めた。まだ予断は許さない状況にはあるが、リスクオフの大波に浚われる形で値を下げた銘柄は、望外の安値で拾える状況が提供されている。

●“米国主導”の半導体セクター大出直り相場に

 米国では直近、アプライドマテリアルズやインテル、エヌビディアなど半導体関連株が急速に切り返し歩調にあり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も底入れ反転の動きが鮮明だ。日本では外国為替市場で進むドル安・円高が輸出セクターに重荷となっているが、今週に入って東京エレクトロン <8035> を筆頭にアドバンテスト <6857> 、SCREENホールディングス <7735> といった半導体製造装置 メーカーや、信越化学工業 <4063> 、SUMCO <3436> など半導体材料メーカーに投資資金の再流入が観測されている。

 2月前半の波乱相場で大きく売り込まれた半導体関連株は、「リスク・パリティ」などボラティリティ低下を主眼に置いたファンドのリスク量調整の機械的な売りが想定外の下げにつながった側面も否定できない。その売りも足もとは出尽くした感があり、リスクオフの巻き戻し局面では株価に浮揚力が働く可能性を念頭に置きたい。為替市場を横にらみの展開ながら、今の株式市場では総じて輸出株は円高抵抗力を発揮している。ここから1ドル=105円台を大きく下回るようなドル売りの動きは考えにくく、半導体関連は追撃買いで対処して報われそうだ。

●パワー半導体の成長に勢い、市場は3兆円超えへ

 半導体関連として代表的なのはメモリー市場だが、それ以外では近年急速に成長過程にある「パワー半導体 」市場が注目されている。パワー半導体とは、交流を直流に変えたり電圧を下げるといった、電気エネルギーの変換や制御に使われる半導体のことで、高電圧や強力な電流を扱うことが可能。また電力ロスの少ない形で変換できるのが強みで、鉄道車両などの産業用途からエアコンなどの家電レベルまでその用途は非常に幅広い。

 また今後は、環境規制の高まりから世界的に普及加速の兆しにある電気自動車(EV)向けで需要が急速に伸びてくる公算が大きい。EV向け以外でも、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー分野で需要があり、市場規模は早晩3兆円を超えてくると試算されている。そうしたなか、株式市場でも徐々にテーマ物色の流れが強まってきた。

 パワー半導体を形成する材料で主流となっているのはシリコンウエハー を使用したものだ。しかし、シリコンウエハーの薄化を進める過程において電圧の負荷で壊れてしまうなどの開発面での限界も見えてきた。近年はシリコンよりも耐圧、高速・高温動作などで優位性を持つ炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を使用した次世代パワー半導体の実用化が進められている。特に、鉄道車両用インバーター装置向けなどをはじめ耐圧1キロボルトを上回る高耐圧用途ではSiC製品の需要が喚起される可能性が高く、現状も国内外の大手メーカーによるSiCパワー半導体の量産に取り組む動きが目立っている。