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(株)三越伊勢丹ホールディングス【3099】の掲示板 2018/03/08〜2018/11/10

千葉の伊勢丹松戸店、21日閉店 街づくり方向性見えず
2018/3/21 日本経済新聞

 伊勢丹松戸店(千葉県松戸市)が21日、44年間の歴史に幕を閉じる。長年にわたりJR松戸駅周辺の中核施設として街のにぎわいを支えてきたが、同市の賃料支払いによる経営支援策が市議会で認められず、独力での存続が困難となった。伊勢丹松戸店が入居するビルでは新たなテナントの確保を急ぐとみられるが、大型店の集客力に頼らない地に足の着いた街づくりの方向性は不明瞭なままだ。

 伊勢丹松戸店は1974年に開業。95年に新館を増床し、翌96年のピークには336億円を売り上げた。ただ郊外の大型店への顧客流出やインターネット通販の拡大に伴う百貨店離れにより近年は恒常的な赤字経営で、2016年度の売上高は181億円まで落ち込んでいた。

 一方で三越伊勢丹ホールディングス(HD)で同店閉鎖が検討され始めたとみられる16年秋からは、三越伊勢丹HDと松戸市の間で同店存続に向けた協議を水面下で継続。市は17年夏、店舗内に旅券事務所や文化ホールなど市の施設を移し、10年間で計21億円の賃料を三越伊勢丹HDに支払うことで合意し、売り場を縮小したうえでの営業継続に道筋がついたかに見えた。

 ところが9月定例市議会に提出した21億円の賃借費用を盛った補正予算案に対して、市議会が「一私企業への多額の公費支出は市民の理解を得られない」と反発。市は議会の理解を得るために賃料の引き下げなども検討したが、当初の支援策を店舗存続の前提とする三越伊勢丹HDと折り合わず、支援は見送られた。三越伊勢丹HDが閉店を発表したのは、市議会で不成立となった3日後の17年9月28日だった。

 今後は伊勢丹松戸店が入居していたビルの扱いが課題となる。同店は本館(地上11階、地下1階)と新館(地上9階)で構成されるが、関係者によると、ビルを所有する投資ファンドが新たなテナント誘致に向けて調整を続けている。市には三越伊勢丹HDから営業拠点機能を残すという打診もあるほか、市としても旅券事務所の入居を検討しているという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28384860Q8A320C1L71000/