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UBE(株)【4208】の掲示板 2017/01/26〜2017/06/08

>>811

2010年12月に出た日経ニュースが、1年遅れで現実となりつつありますな。


 宇部興産は航空宇宙用耐熱材料の量産に乗り出す。2016年度までに次世代の航空機エンジン向け繊維の生産体制を整備。米ボーイングと共同開発している繊維と樹脂の複合材も実用化する。総投資額は約100億円を見込む。宇部興産の耐熱材料は機能性に定評があり小惑星探査機「はやぶさ」にも採用されている。原子力発電所など産業用の需要も取り込み、16年度までに年300億円の事業に成長させる。

 次世代エンジン向けに量産するのは「チラノ繊維」と呼ぶ炭化ケイ素の繊維。セ氏1500~1600度の高温に耐え、航空機の機体などに使う炭素繊維よりも耐熱性が大幅に高い。エンジンの回転翼などに使うと、チタン製の約3分の1に軽量化でき、燃費効率の向上にもつながる。

 11年初めに宇部工場(山口県宇部市)で量産化に向けた試験設備を稼働。米仏航空機エンジン大手、CFMインターナショナルにサンプル品を提供する。次世代エンジンの商用化が見込まれる16年までに30億円前後を投じ、年間100~120トンの量産体制を整える。

 08年からボーイングと共同開発している複合材は、炭素繊維にポリイミド樹脂を染み込ませた材料。セ氏400度近くまでの耐熱性があり、エンジンを覆うケースや排気ダクトに使う。実用化のめどが付く12年以降に30億円前後を投じ、年産100トン規模の設備を新設。航空機のエアダクトの断熱用などに使う発泡性のポリイミド樹脂も11年下期の量産を検討する。

 航空宇宙用の材料は過酷な条件下で使われ、耐熱性や軽量化の要求が高い。日本メーカーの技術力が生かせる分野で、各社は新製品開発や用途拡大を積極化している。宇部興産はポリイミド樹脂を原料から一貫生産しており、耐熱性の向上技術などが強み。チラノ繊維は世界でも競合メーカーが少なく、需要が取り込めると判断した。

 はやぶさの機体に使われた熱制御のポリイミドフィルムは耐熱性に加え、放射線や紫外線にも劣化しにくい。欧州と日本が打ち上げ予定の水星探査機「ベピ・コロンボ」にも採用が決まっており一段の普及を目指す。