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フジプレアム(株)【4237】の掲示板 2018/09/07〜2019/11/12

この時期の恒例行事となっているノーベル賞受賞者の発表が1週間後に迫った。自然科学3賞は10月1日に生理学医学賞、2日に物理学賞、3日に化学賞が発表される。日本人の有力候補者とその研究業績を紹介する。 

 日本では材料やデバイスの開発に強みがある。その中で同賞の有力候補とされるのは東京工業大学の細野秀雄教授だ。液晶ディスプレーに使われる酸化物半導体「IGZO」や鉄系高温超電導体、電気を通すセメントなどを開発し、世界に衝撃を与えた。 

 さらに省エネルギーデバイスの実現が期待される研究としては、電気と磁気の性質を備えた「マルチフェロイック物質」を発見した東京大学の十倉好紀卓越教授が挙げられる。また磁石の性質を持つ半導体「磁性半導体」を開発し、高性能で低消費電力の集積回路の実現を目指す東北大学の大野英男総長も外せない。 

化学賞 有機・材料分野が有望 
 化学賞は有機化学に加えて生化学や無機化学、分析化学など、他の2賞に比べ広い分野から選ばれる。17年に生体分子を計測するクライオ電子顕微鏡が選ばれたため、今年は有機化学や材料分野が有望だ。 

 日本人からは光触媒を発明した藤嶋昭東京理科大学栄誉教授が有力候補だ。光のエネルギーを化学反応に利用した。光触媒は防汚コーティングなどとして実用化された。現在も人工光合成の実現を目指して、熾烈(しれつ)な開発競争が進んでいる。 

 材料分野では企業出身の研究者の貢献が大きい。リチウム電池の原型を確立し、物理学賞の候補にも挙がる旭化成の吉野彰名誉フェローや、ネオジム磁石を開発した大同特殊鋼の佐川眞人顧問が候補。ともに自動車の電動化に不可欠な技術だ。電池大容量化は航続距離を伸ばし、磁石の力が増したためモーターで自動車を走らせられるようになった。ネオジム磁石は開発から30年以上世界最強の座に君臨している。 

 他にも次世代太陽電池として注目されるペロブスカイト太陽電池を発明した宮坂力桐蔭横浜大学特任教授や、炭素材料のカーボンナノチューブ(CNT)を発見した飯島澄男名城大学終身教授・NEC特別主席研究員も有力候補として名前が挙がる。