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小野薬品工業(株)【4528】の掲示板 2017/08/10〜2017/08/19

北朝鮮ショックで米朝の緊張が高まっている。為替は円高、株価は下落だ。こんな時はディフェンシブ銘柄として医薬品株式の出番だが、昨年からの厚労省医薬品政策の変更により医薬品株式も元気が無い。特にオプジーボの価格に下げ圧力が強く、小野薬品は株価をダラダラ下げている。

こんな中にあっても、小野薬品は黙々とオプジーボの対象がん種拡大とその奏効率を上げるための併用薬の開発を着々と行っている。

私が、注目しているのは、本年1月19日に京都大学本庶教授公表の「低分子化合物との併用によるPD-1阻害抗体がん免疫治療効果の大幅な増強」のプレスリリースだ。何とオプジーボに高脂血症の薬であるベザフィブラートを併用すると腫瘍縮退効果が著しく増強するそうだ。本庶教授の研究成果であること、価格の安い低分子化合物との併用であることなど注目に値する。

もう一つは、小野薬品が5月12日の決算発表時に「創薬活動の進捗状況」で公表したONOー7475だ。選択的Axl/Merデユアル阻害作用とのことで米国で第1相試験を2017年1月から開始した。説明資料に「更なる期待として、腫瘍免疫活性化薬としての可能性」と赤字で大きく書かれている。また、添付資料にマウス大腸がん皮下移植モデルにおける有効性として、ONO7475とオプジーボを併用するグラフがあるが、何と30日から37日後に腫瘍体積がほぼ0になっている。小野薬品はこの7475にかなり期待しているようだ。

オプジーボは各種併用薬で、がん腫の奏効率を向上させれば、キートルーダとの競争や価格下げ圧力の回避など小野薬品を取り巻く環境はかなり変わって来ると思う。