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生化学工業(株)【4548】の掲示板 2018/04/14〜2019/02/13

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scirocco 強く買いたい 2018年11月10日 11:10


夕刊フジより11/9

8割に効果ありのようです。

 【つらい「腰痛」の最新対策10講座】

 背骨のクッションの役割をしている「椎間板」の中身(髄核)が飛び出して、神経を圧迫して腰痛や座骨(坐骨)神経痛を引き起こす「椎間板ヘルニア」。

 治療は、発症から3カ月を目安に薬物療法などで痛みの軽減を目指す。飛び出した髄核は時間の経過とともに自然縮小することもあり、8割方は保存的治療で生活に支障がない程度まで症状の改善が見込まれる。それでも症状が改善しない場合は手術が検討される。

 それが今年8月から治療の選択肢が1つ増えたのだ。「椎間板内酵素注入療法」と呼び、椎間板に薬剤を注入する新しい治療法。NTT東日本関東病院・脊椎脊髄病センターの山田高嗣センター長が説明する。

 「新たに保険適用になったのは『コンドリアーゼ(商品名ヘルニコア)』という薬剤です。この新薬を椎間板の中に注入すると、突出した髄核が縮小するので、神経の圧迫が軽減されて症状が改善するのです」

 実は、椎間板内酵素注入療法は海外では1982年より実施されていた。しかし、そのとき使用していた薬剤はタンパク分解酵素のキモパパインで、アナフィラキシーや重度の腰痛などの副作用が多く販売中止となった。

 このたび発売された薬剤は、日本で開発された日本発の椎間板ヘルニア治療薬だ。では、どうして髄核が縮小するのか。

 「髄核は粘り気のあるゲル状の組織です。コンドリアーゼは、タンパク質は分解せずに髄核中の保水成分を構成する物質を特異的に分解します。そのため髄核中の水分が減少して、その分、髄核が小さくなるのです」

 実際の治療は、X線透視をしながら行う。局所麻酔をし、椎間板の中に針を刺して薬剤(1cc)を注入する。時間は30分程度。日帰りも可能だが、治療後3時間ほど経過を見なくてはいけないので、1泊2日の入院で行っているという。

 治験の結果では、約8割の患者に効果があり、1カ月前後でゆっくりと症状が改善していくとされる。再発率は3~4%。副作用には一時的な腰痛や下肢痛などがあるが、重大なものは報告されていないという。

 新薬の対象は、保存的治療で十分に改善しない場合。ただし、すべての椎間板ヘルニアが適応になるわけではない。主に4つの型に分類されているうちの1つだ。

 「適応は『後縦靱帯(こうじゅうじんたい)下脱出型』で、中等度の痛みが長引くようなタイプです。それから、この治療は一生に1回しか受けられません。新薬は人の体内にないタンパク製剤なので、抗体ができるとアナフィラキシーなどのアレルギー反応が起こる可能性があるからです。受けるタイミングは、主治医によく相談した方がいいでしょう」

 また、どこの医療機関でも受けられるわけではない。ヘルニア治療に十分な経験をもつなどの「医師要件」と、X線透視設備や入院設備などの「施設要件」があり、実施できる病院は限られる。(新井貴)