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アンジェス(株)【4563】の掲示板 2016/09/28〜2016/10/02

調べてみたら、高血圧は国内だけでも1兆8,000億円市場(2015年厚労省調査)、そのうちARBは55%です。ただし、主流は単剤から利尿剤やCA拮抗剤との配合剤にシフ卜してきています。大手五社が競合している市場なので、新規参入した場合、よくて数十億円の市場規模でしょう。米国に新規参入しても同様です。

さて、高血圧の国内患者数(降圧剤服用者)は1,000万人を越えています(2016年厚労省調査)。これだけ対象者がいる疾患のP3臨床試験となると試験に必要なサンプル数も多くなります(1,500例以上)。普通なら研究開発費が1,000億円を越えるのは確実なので、アンジェス社のようなベンチャー企業には開発は無理です。かといって、大手製薬企業にしても、数十億円の市場規模のために1,000億円の研究開発費を投じることはありません。

ところが、高血圧治療DNAワクチンは1回の投与で半年以上効果が持続するから①日内変動も少なく血圧を管理しやすい②薬価が高くても安くつくというのが強みです。
仮に開発費を従来の降圧剤の10分の1にできるなら、魅力があります。これに、心疾患の予防効果や死亡率の低下といったエビデンスが加われば俄然注目が高まります。
となると、早めにライセンスアウトできる可能性も出てきます。
仮にライセンスアウトが困難なら自社で開発するしかないので、やはり対象患者を限定した開発を目指すことになるでしょう。

厚労省の2015年調査によると、高血圧疾患の医療費は1兆8,000億円、そのうち75歳以上だけで9,000億円ですから、服用者の半数は75歳以上の高齢者ということになります。この高齢者の中には補助なしで薬を服用できない人もいます。
高血圧治療DNAワクチンは、こうした高齢者の存在や医療費削減の観点からも国をあげて開発を推進してほしい医療技術といってよいのではないでしょうか。