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 2018/8/14 10:32幻の全文

遺伝子治療薬の国内初承認、年内にも アンジェス

ヘルスケア 2018/8/14 10:32日本経済新聞 電子版
 
国内初の遺伝子治療薬の登場が近づいている。大阪大学発のアンジェスが承認申請中の「コラテジェン」が年内にも承認され、第1号になる見込み。海外に比べて遅れている国内の研究開発に弾みがつきそうだ。

 アンジェスは1月、足の血管が詰まる重症虚血肢の治療薬として国に承認を申請した。「再生医療等製品」となり通常1年の審査期間が短縮される見込み。順調にいけば12月までに承認される可能性がある。

 コラテジェンは血管を増やす遺伝子を直接足に注射し、血行を改善させるタイプの薬。阪大の研究成果を元に開発が進められてきた。国内の臨床試験(治験)で有効性が確認されている。

 対象となる重症虚血肢の患者は国内に1~2万人とされる。発売されれば提携先の田辺三菱製薬が販売を担う予定だ。

 遺伝子治療は従来治療できなかった病気を治せるほか、効果が長く続くなどのメリットがある。課題だった安全性を高める技術も向上し、主に欧米や中国で企業による開発が加速している。

 2017年に米スパークセラピューティクスの遺伝性眼科疾患用薬「ラクスターナ」が承認されたほか、米サンガモが遺伝病に対してゲノム編集技術を使った薬の治験を開始するなど、活気のある話題が続く。

 日本では杏林製薬や第一三共などがスタートアップ企業や大学と組んで開発を進めているが、取り組む企業数は海外に比べて少なく出遅れている。