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カルナバイオサイエンス(株)【4572】の掲示板 2018/09/26〜2018/10/13

【CB-1763】
CB-1763 は血液がんを対象に開発を進めている。その特長は、非共有結合型であること、高いキナーゼ選択性 があり副作用リスクが低いこと、イブルチニブ耐性 BTK(C481S 変異型 BTK)にも強い阻害活性を示すこと、 リンパ腫モデルで強力な抗腫瘍効果が確認されていること、などが挙げられる。
出所:決算説明資料より掲載
血液がん治療薬として、BTK 阻害薬ではイブルチニブが既に販売されているが、最近の臨床研究から、一部の 患者ではイブルチニブを投与し続けると、BTK に変異が生じてイブルチニブ耐性となり、治療効果が低下する との報告が成されている。イブルチニブは野生型 BTK に共有結合してその働きを阻害するが、何らかの原因に より BTK が変異(C481 変異型 BTK)し、イブルチニブ耐性がつくことで阻害作用が弱くなり、血液がん細胞 が増殖するという。同社が開発する CB-1763 は非共有結合型で、野生型及び C481 変異 BTK のいずれに対し ても強力な阻害作用があることが確認されている。また、キナーゼ選択性に関してもイブルチニブと比較して影 響を受けるキナーゼの種類が格段に少なく、副作用リスクも低いことが想定される。このように CB-1763 は既 存薬と比較して複数の優位性を持つことから、次世代型 BTK 阻害薬として注目されている。
血液がんの治療薬としては、抗体医薬品としてリツキシマブ(商品名:リツキサン、開発元:バイオジェン)が あり、2016 年の売上規模は約 8,000 億円、BTK 阻害薬のイブルチニブで約 2,400 億円ある。CB-1763 はイブ ルチニブ耐性 BTK にも強い阻害作用があることから、開発に成功すればブロックバスターに育つ可能性は十分 あると言える。
さらに、CB-1763 はリウマチへの効果も確認できており、今後の疾患領域の拡大も期待される化合物である。
同社では 2018 年 1 月より欧州で前臨床試験を開始しており、2018 年は医薬原体 ( 化合物の決勝 ) を決定し、 製造プロセスの確立及び Kg スケールでの合成を実施し、2019 年前半の IND 申請を目指している。AS-871 と 同様、米国で臨床試験を行う可能性が高い。