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ラクオリア創薬(株)【4579】の掲示板 2018/07/14〜2018/07/17

2018-07-08 18:21:09
ラクオリア テゴプラザンはブロックバスターになれるのか?

https://ameblo.jp/kabuandmoney/entry-12389394400.html
遅ればせながら 韓国CJヘルスケアがテゴプラザンの販売承認を得たことについて 韓国サイドの報道を幾つか読んでみました。

やはりポイントは、(CJヘルスケアの適応症拡大戦略も功を奏したようで) ERD(逆流性食道炎) 及び NERD(非びらん性胃食道逆流症) 双方のGERD治療薬として韓国 食品医薬品安全処(MFDS)の認可を得ていることのようです。
2つの適応症に対して許可を受けたのは(P-CABとしては)CJヘルスケアが世界初としております。

CJヘルスケアによる説明では、「臨床試験の結果 テゴプラザンは服用1日目から1時間以内に強力な胃酸分泌抑制効能を現わしています。また、夜間胃酸過多分泌現象を抑制することが確認されており、明け方胃酸逆流にともなう胸痛および睡眠障害現象を減らすことが出来ると期待されます。

食前食後に関係なく服用すればいいので患者の服用便宜性が高くて、個人間薬効差および薬品相互作用憂慮が相対的に低い点も特徴です。
次世代胃酸分泌抑制剤であるP-CABのテゴプラザンは初期からグローバル市場進出を念頭に開発されました。
テゴプラザンは、全世界で最も使用頻度の高いアストラゼネカのネキシウム(PPI系列薬品)と比較臨床した結果 テゴプラザンは効果と服用便宜性面でネキシウムより良好な評価を受けました。ネキシウムは薬効持続時間が最大6時間水準ですが、テゴプラザンは12時間と2倍ほど長い。 速効性もあって食事と関係なく服用できる長所もあると分かった。」 とあります。

更に韓国メディカルタイムズ報道においては、「テゴプラザンの場合、1時間以内に胃酸pHが6.4に到達するほどの速効性を現わすなどPPI系列薬剤の短所を殆ど克服しており、「ゲーム チェンジャー」になれる というのが業界の評価だ。 としています。 (ゲームチェンジャー ということは圧倒的なブロックバスター になる ということを意味しますが大丈夫なんでしょうか? PPIジェネリックとの戦いも気になります)

CJヘルスケア関係者はテゴプラザンは速効性と長い薬品半減期、作用持続時間、高い夜間胃酸分泌抑制効果、食物摂取と無関係など既存PPIの短所の殆どを克服した次世代薬品だ としてテゴプラザンの市場進入時に(ファーストチョイスとして)治療オプションに浮び上がるだろうと付け加えた。」とあります。

問題はCJヘルスケアの買収先である 韓国コルマーの資金力、ブランド力、営業力等なのでしょうが、海外有名ブランド化粧品のOEMも行っているようですね。 中国での化粧品売り上げを伸ばしており、年率50%成長を続けているようです。今回のCJヘルスケアに対する韓国でのマスコミ報道も好意的なようです。
ただP-CABが狙うべき韓国のPPI市場規模は500億円レベルなので ラクオリア ロイヤリティへの貢献度は限定的だろういわれております。

CJヘルスケアはラクオリア と韓国の他に 中国、台湾、東南アジア 、更には2017年12月に中南米、東欧及び中東にも開発・販売及び製造の権利を許諾するライセンス契約を得ていますが、3200億円レベルといわれる中国市場での上市はラクオリア への収益インパクトは大きいといわれております。

中国等においては ICHガイドラインに基づき、2相がブリッジングスタディになると思われるので早期の進展に期待が持てます。

中国市場は、CJヘルスケアからLuoxin Pharmaceutical Group Stock Co Ltd(シャンドン・ルオシン・ファーマ・グループ)が開発、製造及び販売を行う独占的コラボレーションを締結していますが、同グループは山東省の大規模な製薬企業グループで医薬品の研究開発、製造、医療や医療サービスを行っており、2006年以来トップ100の中国製薬企業にランクインし、2011年以来中国医薬品研究開発製品ラインの最高の工業企業として評価されているようなので期待出来そうです。

いずれにしても CJヘルスケア社の社長兼CEOであるSeok-Hee, Kang氏は 『韓国外へのライセンスを通じたCJ-12420(テゴプラザン)の価値の最大化』を目標としているようなので 今後の進展を注目しましょう。

日米欧での導出先は 韓国での販売、治療成果如何によってはメガファーマが乗り出してくる可能性もあるでしょう。ここまで行けば ラクオリア の勝利は確定となるでしょう。

ラクオリア は 基本的に消化管運動調節薬などアンメットメディカルニーズを商機としているようですが、テゴプラザンを含めて ヒト領域で 10 のプログラム、動物領域で 2 つのプログラムを導出しているほか、 子会社のテムリックでもヒト領域で 1 つのプログラムを導出しており、グループ全体では 13 の導出済み プログラムを保有しております。

ジプラシドンは統合失調症及び双極性障害を適応症とする医薬品で 既に75カ国で販売実績がある医薬品ですが、国内権利はラクオリア がファイザーから取得しており、明治製菓にライセンスアウト済みです。
明治製菓でのP-III 臨床試験は 2018 年中 に終了予定で 2019 年中の承認申請、2020 年の販売開始というスケジュール で確実に進められると考えられます。
大塚製薬のエビリファイとの併用も期待されており、年商 100 億円以上の医薬品に成長する可能性があるといわれており、安定的にラクオリア ロイヤリティに貢献すると思われます。

動物薬の2つのプログラムはいずれも、2017年中に米国において上市され、既にラクオリア にロイヤリティをもたらしており、ピーク時の年間売上高について 200億円規模の売上高に達する可能性があるといわれております。

パイプラインの多さは開発費、特許使用許諾料、人件費増となり、営業赤字拡大となっている現状でありますが、上記を根拠として 今後は確実な経営基盤を複数保有する安定経営体質に徐々に移行していくことが予想されます。