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ラクオリア創薬(株)【4579】の掲示板 2017/08/31〜2017/09/01

タイガー白波さん
投稿をよく拝読させて頂いております。
RAQよりの話ではないので恐縮ですが
プロトンポンプというのは胃壁にものすごい数存在していますが、turn overといってだいたい3日間ぐらいでプロトンポンプ自体は胃壁から剥がれていって排泄されます。もちろん一斉に剥がれはしませんので徐々に入れ替わります。何億もあるプロトンポンプの三分の一くらいが1日で脱落していくことになります。
従って血中濃度の立ち上がりが多少遅くても効果に差が生じるというのではなく、要はどれだけのプロトンポンプにずっとturn overするまで結合できているかが重要です。つまり薬剤がプロトンポンプに結合してもすぐに離れてしまえば、薬剤が離れたプロトンポンプはturn overするまで酸を出し続けてしまいます。
ところが薬剤によっては結合したり離れてしまったりするものがあります。これを可逆性と言うのですが、パリエットやタケキャブは可逆性です。タケキャブなどは離れてしまっても新しくできたプロトンポンプにくっついてくれるので良いと言っているようですが、薬剤が結合を解除されたプロトンポンプは失活せずに働いてしまいます。
ネキシウムやタケプロンは不可逆的とされていますのでturn overするまでプロトンポンプの働きを失活させます。
残念ながらテゴプラザンも可逆的とされているようなので、そこをどう説明していくのか注目しています。可逆性の程度が低いのか、あるいは補って余りある薬剤濃度が胃壁の部位に維持されているのか?
また、ネキシウムの製剤そのものは胃酸で壊されてしまうので、カプセルの中に入れ込んで胃の中でカプセルが溶けないようにしています。小腸あたりだったと思いますがそこでカプセルが溶けて薬剤が吸収されます。そして体内で代謝されて初めて活性の状態になります。プロドラッグというのですが、この活性代謝物が血液を介して胃壁のプロトンポンプにたどり着く際には酸に安定な状態なのです。カプセルから取り出したネキシウムそのものは胃酸に不安定ですが、活性代謝物になったネキシウムは当然胃酸によって壊されたりはしません。
他のPPIではphによって安定性に影響を受けるものがありますし、酸性よりもアルカリ性の状態で活性化が高まるPPIもあるようです。
あとタケキャブの癌原性も気になります。
長文で失礼しました。