ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

ペプチドリーム(株)【4587】の掲示板 2018/01/10〜2018/01/17

日経電子版より一部抜粋↓
研究者よ、革新の輪に入れ
2018/1/17付日本経済新聞 朝刊


 第一生命保険が毎年実施している「大人になったらなりたいもの」調査で、15年ぶりに「学者・博士」が男子の1位になった。子供と遊ぶロボットや万能接着剤をつくりたい。新しい発見でたくさんの人の役に立ちたい……。小学生たちが夢を膨らませる。

 学校などでの理科教育の強化や日本人によるノーベル賞の連続受賞が理由ではないかと第一生命は分析する。技術をテコにした産業創出が課題の日本にとって前向きなトピックだが、このままでは子供たちをがっかりさせないかと、気になることもある。アカデミア(学)とビジネス(産)という2つの世界を隔てる溝だ。


 「日本の大学の技術シーズ(たね)にはポテンシャルがあるが、世に出ていない」。ベンチャーキャピタル(VC)のビヨンドネクストベンチャーズ(東京・中央)を率いる伊藤毅社長は訴える。

 「学問の世界は大好きだが、事業化しないと本当のインパクトは与えられない」とエリック・ヴェッツォーリ最高経営責任者(CEO)。大学とのつながりを保ちつつ、家電見本市のCESに出展するなど顧客の声を探る。日本市場での提携先を求めて来日もした。

 産学の連携が叫ばれながら、実のある接近が進まない日本。裏を返せば、双方のうまいマッチングによる革新の余地は大きい。

 バイオベンチャーで東証1部上場を果たしたペプチドリームは、東京大の菅裕明教授が編み出した創薬のための技術が会社の核だが、それだけで成功したわけではない。日産自動車やエスアールエルなどで勤務した経験がある窪田規一会長と共同創業し、国内外の製薬大手と協力するビジネスモデルを築いたのが効いている。

 ふたりを引き合わせたVC、東京大学エッジキャピタル(UTEC、東京・文京)の郷治友孝社長が話す。「大学発ベンチャーの課題は強力なチームづくりに尽きる。研究者だけでの創業は経営の軽視ではないか」。技術、経営それぞれの専門家が二人三脚で発する力の大きさは創業時のホンダやソニーを考えても明らかという。