タカラバイオ(株)【4974】の掲示板 2018/02/02〜2018/03/13

>>770

そうですか加藤郁之進元社長は、逝去されていたんですね。現役時代に、取材でお世話になった記憶が思い起こされます。インタビューの最後に、社員からは、どんな社長だと思われていると思いますか？と訊いた時に、はにかんだ笑顔で「おいおいそれは社員へ訊いてくれよ」と答えられた言葉が忘れられません。一番上からタカラバイオを愛情持って陣頭指揮していた社長だったと記憶しています。まだ世界中は、ゲノム解析における競争をしていた時代です。（２０００年過ぎた頃です）アメリカから宝ＨＤに請われて社長就任。

「特許なんだよ。誰よりも、先に特許を取らなきゃなんだよ」熱い口調でした。日本人がモンゴル人と似ているという事も、教えてくれました。
「だからタカラバイオは、モンゴルも視野なんだ」
「人がやってないことをやらなきゃ意味がない。オピニオンリーダーになってこそ企業価値が上がり意味があるんだな」
「取材へ来るなら最低限の勉強だけはして来なきゃな。ギリギリの合格点だ。質問受けるよ」
駆け出しだった頃に、本当に親切でど真ん中の指摘をしてくれる経営者でした。あれから数多くのバイオベンチャーが創設されました。その中でタカラバイオは、一際輝きを増していると思います。

そして株価は、高いか安いかを訊いた時
「逆に尋ねるよ。うちの株価は、高いのかな？それとも、安いのかな？将来性もビジョンも話したよ」
絶妙な回答でした。本を出版した時、謹呈本を送った時、タカラバイオは、これからも、絶対に、伸びる企業だと思い込んだのを覚えています。

滋賀県大津もまだ今ほどの規模や設備ではなく一番印象に残ったのは、技術研究員の熱意でした。自分も、上で勝負するには、ここの社員には、負けないよう頑張らなきゃと思えるような熱意でした。池井戸潤さんの下町ロケットや陸王の舞台企業に、似ていたかな。

加藤郁之進さん心よりご冥福をお祈りします。そして改めて自分のブログでも、書きますけれど若輩者だった私の取材を受けていただき本当にありがとうございました。

タカラバイオの株券は、私にとっては、貴重なプラチナチケットです。生涯通しての、安定株主です。ここからの創薬やバイオ産業のオピニオンリーダーとなるプロセスは、きっと加藤郁之進さんも、天国から眺めていると思います。