ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

フマキラー(株)【4998】の掲示板 2017/07/18〜2017/10/08

朝日新聞
戸田政考 7月21日11時40分

■「殺人アリ」ヒアリの生態は? 対策は?
 猛毒を持つ「ヒアリ」が5月下旬に兵庫県で初めて発見され、その後、大阪、愛知、東京などでも相次いで確認されています。「殺人アリ」や「無敵のアリ」とも呼ばれるヒアリ。どんなアリなのでしょうか。
 ヒアリは攻撃性が強く、あごでかみつき、腹部の毒針で何度も刺します。雑食性で、昆虫や小動物に集団で襲いかかり、数時間で食べ尽くしてしまうとされています。
 ヒアリは草地などの開けた場所を好み、そこに土などでドーム状のアリ塚をつくります。大きさは直径25~60センチ、高さ15~50センチほどです。
 沖縄科学大学が今年6月、台湾北部で撮影した動画には、ヒアリのアリ塚を棒で突っつき、穴を開けると、勢いよくたくさんの働きアリがとび出してくる様子が映っています。ヒアリは巣を刺激すると集団で襲いかかります。人が誤ってアリ塚を踏んだり座ったりすると大変危険です。
 ログイン前の続き人が刺されると、やけどのような、火がついたような激しい痛みがあるといいます。これが「ヒアリ」という名前の由来です。症状が重いと、急性のアレルギー反応で吐き気やめまいなどを起こし、海外では死亡例も報告されています。
 ヒアリはもともと南アメリカ中部が原産ですが、貨物などにまぎれて移動し、アメリカやオーストラリア、中国などへ広がってきました。日本以外の太平洋の周辺国の多くで定着しています。
 
つづく日本で見つかったヒアリは、中国などの港から貨物船で運ばれたコンテナの中と外、そしてコンテナが荷揚げされた港の保管場所の周りで見つかっています。
 一方で、内陸の公園などでの繁殖やアリ塚などは確認されていません。まだ定着している可能性は低いとみられています。1日1千個単位の卵を産むことができる女王アリが見つかったのは数件で、いずれも死滅させています。
 ただ、一度定着してしまうと、根絶するのは難しいため、水際対策の徹底と、慎重な監視が必要です。また、少しのヒアリであれば、もともと日本にいるアリが阻んでくれるのですが、一緒に毒エサなどで殺してしまうと、かえってヒアリが繁殖しやすい環境になるという研究結果もあります。
 もしあやしいアリを見つけた場合には、すぐに環境省などに相談するといった、適切な対応をすることが大切です。(戸田政考)