ここから本文です

東海カ、今期営業益6倍の700億円超に
黒鉛電極値上げで上振れ
企業決算  2018/7/20 2:00
 東海カーボンの2018年12月期の連結営業利益は、前期比6倍の700億円超になりそうだ。
最高益を見込んでいた従来予想(657億円)を約50億円上回る。
需給が逼迫する黒鉛電極の販売価格を7月から引き上げたため、黒鉛電極事業の利益が一段
と拡大する。
9月にタイヤ原料のカーボンブラックを手掛ける米国企業を買収する予定で、その利益も加わる。
 売上高は2倍の2100億円程度になりそう。
従来予想は2040億円だった。
同社はすでに今期の業績予想を2回上方修正しているが、さらに上振れるとみられる。
 東海カは7月から、黒鉛電極の値上げを実施している。
海外向けを1トン1万2000ドルと、それまでより1000ドル程度引き上げた。
国内向けも3~4割値上げした。
原料価格も上がっているが、価格転嫁によって利ざやが拡大する。
 黒鉛電極は電気炉での製鉄に使われる。
中国で粗悪な鉄鋼(地条鋼)生産への規制が厳しくなり、高品質の鉄(電炉鋼)の生産に必要な
黒鉛電極の需要が急増。
さらに、原料のニードルコークスが電気自動車(EV)のリチウムイオン電池向けの需要増で
需給が逼迫しており、黒鉛電極の価格上昇につながっている。
 カーボンブラック事業でも、9月に買収する米大手のシド・リチャードソン・カーボン
(テキサス州、SRC)の収益が4カ月分加わる。
SRC社の18年12月期のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は5000万ドル(約55億円)
を見込む。のれん償却はあるが、今期から利益に貢献する。
 東海カは今期の業績予想をすでに2回上方修正している。
同社の黒鉛電極は19年度まで売り切れになるなど、当面は需給逼迫が続く見通しだ。
為替レートを1ドル=105円で想定しており、円安など他の利益押し上げ要因が加われば、もう一段
の上振れもありそうだ。