日本カーボン(株)【5302】の掲示板 2018/05/03〜2018/06/08

【発電ガスタービンの熾烈な効率競争】

世界の石炭火力発電はシュリンク方向ですが、LNGガス発電（コンバインサイクル）はまだまだ伸長中。
とくに中国では石炭からLNGへ急速なシフト計画、インドでは急激な経済発展による電力不足を、LNG発電で補おうとしています。
日本では原発は望むべくもなく、石炭はパッシング状態。結局LNGへ移行するしかありません。
（太陽光や風力も急激に伸びていますが、安定電力供給と設置面積、送電設備の問題があります）
それらを見込み、
「三菱商事や三井物産など大手６社はＬＮＧ生産能力を2020年までに現状より６割増やす」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3099976025052018MM8000/

そして発電タービンの高効率化は、世界中で熾烈な競争になっています。
最近GEとＭＨＰＳ（三菱日立パワーシステムズ）は、タービン温度を１６５０℃として効率６４％を達成しました（５０℃上がると２％程改善）。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2850381023032018TJ1000/
MHPSは、タービンブレードに剥がれ難い耐熱セラミックコーティング技術を開発したようです。
（膨張率差による経時的剥がれは大丈夫なのでしょうか？　最近の航空機事故のような・・頻繁な交換が必要に？）
いっぽうGEは、蒸気冷却から空冷式にすることで効率改善したようで、CMCはまだなようです。
逆にCMC化の余裕があるということ。実際GEのHPでは、６５％を達成するためCMCの採用が述べられています。
https://gereports.jp/keep-guinness-on-speed-dial/

残念なジーメンスは周回遅れ。６５％にトライしようとしているようですが、ブレイクスルーが必要でしょう。もしかするとニカロンCMCに食指が・・・
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30827800S8A520C1X11000/

おまけ：
＜砂ぼこりにも負けないセラミックマトリックス複合材―GE9Xの技術力とは＞
https://gereports.jp/cmc-ge9x/