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トイレ革命で日中友好　技術や衛生教育で日本が支援
政治
2018/4/14 9:00 [有料会員限定]
日本政府は中国のトイレ環境の改善を支援する。中国の習近平（シー・ジンピン）国家主席は生活インフラの整備が遅れた農村部を念頭に「トイレ革命」を掲げている。日本は技術支援や衛生教育で貢献し、日中の協力強化を図る。今年は日中平和友好条約締結40周年の節目の年。日本政府は「トイレ外交」も駆使し、日中関係改善の機運を後押しする狙いだ。

外務省や経済産業省、環境省が検討する。既にTOTOなど日本企業への聞き取り調査を終え、北京の日本大使館と中国政府が協議を始めた。農村部の需要や実態を把握するため、近く現地に視察団を派遣する。

具体的には農村部でのトイレ技術の普及や衛生教育の支援を想定している。中国の公衆トイレは無洗公衆便所が多く、農村部では隣の人との仕切りもないものも残る。

劣悪なトイレ環境は地下水などを通じて周辺住民の健康にも危害を及ぼす。日本はインドや東南アジアなど発展途上国でのトイレ整備を支援した経験も生かし水洗式や循環式トイレの技術やメンテナンス方法を伝える。

自民党の二階俊博幹事長も昨年12月に訪中し、「トイレ革命」の支援を表明した。中国はすでに政府開発援助（ODA）の対象国ではなく、政府主導での技術支援は最近では珍しい。