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日本製鉄(株)【5401】の掲示板 2017/11/10〜2018/01/25

国際会計基準、新日鉄住金が適用、来期、海外マネー誘う。
2018/01/20 日本経済新聞 朝刊 15ページ

新日鉄住金は2019年3月期から国際会計基準(IFRS)を適用する。
同年から始まる新中期経営計画では海外の鉄鋼事業を伸ばす予定で、現地企業との提携やM&A(合併・買収)が活発になる。
海外鉄鋼大手との競争も激しくなり、海外投資家の関心も高まる。世界100カ国以上で使われる共通の物差しのIFRSを採り入れ、投資家が海外の同業他社と比べやすい財務情報を提供する。

日本では10年3月期からIFRS適用を企業が判断できるようになった。
新日鉄住金は製造業の商慣習や税法に合うのかなどを見極める必要があるとして、これまで適用に慎重だった。

早ければ19年3月期の第1四半期からIFRSを用いる。
3年間の新中計では、粗鋼生産量約4800万トンに対し、海外の下工程の生産能力は現状より1割増えて5割を上回る可能性がある。
海外の稼ぐ力を利益成長のけん引役にするのに合わせて会計基準もグローバル仕様に衣替えし、国際投資マネーを呼び込む。

「もっと他国の鉄鋼大手と横比較できる情報を充実してほしい」。
新日鉄住金の財務担当者は海外投資家とのミーティングで、こんな要請を多く受けるようになった。

17年の粗鋼生産量では同社は世界3位。
首位の欧州アルセロール・ミタル、5位の韓国ポスコはいずれもIFRSを適用している。
中国の鉄鋼過剰生産に歯止めがかかり、国際的に鋼材価格は上昇。
世界の鉄鋼業界は上げ潮にあり、投資家もどの鉄鋼会社に妙味があるのか関心を寄せる。

ただ、IFRSと日本基準では利益の開示の仕方が異なり、単純比較は難しい。

ポスコの17年7~9月期の連結営業利益は約1兆1260億ウォン(約1170億円)だった。
新日鉄住金は334億円にとどまったが、実際の収益力にそこまでの開きはないとみられる。

IFRSでは営業利益の段階に営業外収益や特別利益を含む。
新日鉄住金は海外事業の利益の多くを持ち分法投資利益などに計上している。
ポスコは営業利益に好調な海外事業の稼ぎを取り込んでいるため、IFRS移行でポスコとの差は縮められる可能性がある。