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(株)共和工業所【5971】の掲示板 2015/04/29〜

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ver***** 強く買いたい 2017年3月15日 08:21


2017/3/14 23:12
アジアニュース
 大手の建設機械株に光明が差してきた。コマツと日立建機は14日、そろって昨年来高値を付けた。中国政府が同日発表した経済指標の多くが改善し、建機の需要が増えるとの見方が広がった。中国景気減速への懸念は根強いが、両社とも現地で主力の油圧ショベルの販売が勢いを取り戻しつつあり、市場では2018年3月期以降の業績回復期待が高まっている。

 14日はコマツ株が一時前日比0.7%高の2919円、日立建機株が1.7%高の2885円まで上昇した。コマツは約2年3カ月ぶり、日立建機は約3年10カ月ぶりの高値水準となった。

 直接のきっかけは中国国家統計局が発表した経済指標だ。中でも固定資産投資は1~2月が前年同期比8.9%増だった。インフラ投資拡大の流れが地方に浸透、一部の都市圏でも不動産投資が上向いているためだ。

 それを裏付けるように、両社の中国での油圧ショベルの販売も急回復している。1~2月はコマツが1368台と前年同期の2.8倍、日立建機が1292台と同2.6倍となった。野村証券の斎藤克史氏は「昨年からの増勢は強まっている」と指摘する。

 建機部門の地域別売上高に占める中国の比率をみると、コマツが5%で、日立建機が8%ほどにすぎない。とはいえ、中国の回復は売上高比率以上の波及効果がある。

 中国は鉄鋼や石炭、銅といった素材で、世界の4~5割を消費する。このため中国需要の回復は資源価格の安定や、資源を輸出する新興国景気の押し上げ要因となりやすい。こうした好影響は巡り巡って両社の業績回復につながる。

 中国以外の地域で回復期待が高まっているのも追い風だ。トランプ米大統領がインフラ投資の拡大政策を掲げる北米は、コマツにとって売上高比率が2割強と高い。鉄道や道路などの整備が進むインドでは日立建機のシェアが高い。こうした得意地域が伸びれば、収益の底上げも期待できる。

 17年3月期は前期と比べた円高や新興国需要の弱さから収益環境が良くない。ただ中国需要に明るさが見え始めたことで、市場予想平均(QUICKコンセンサス)でみた18年3月期の営業利益は、コマツが今期の会社見通しより2割増の1840億円、日立建機が4割増の405億円まで切り上がっている。

 中国は17年の実質国内総生産(GDP)成長率の目標を3年連続で前年より事実上引き下げ6.5%前後とした。過剰な生産設備や企業債務に対する懸念も拭えない。コマツの藤塚主夫副社長は「中国が底入れしたとはまだいえない」と慎重な姿勢を崩さない。株価は2社とも最高値の6~7割の水準にとどまる。

 ただ市場では「中国の地方の都市化は複数年にわたる計画のため、インフラ投資拡大の流れはしばらく続く」(SMBC日興証券の肖敏捷氏)などと強気の見方が増えている。中国需要の回復が期待から確信へ変わっていけば、建機株の上昇基調は続く可能性が高い。(野口和弘)