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平田機工(株)【6258】の掲示板 2017/07/16〜2017/08/14
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>>139
「さて、ある製造装置メーカーと量産装置を試作製造中だが、いつまでに量産化技術が完成するか注目に値する」
上記の.ある製造装置メーカー.とは平田機工も間接的に係わりがありそうですね。それとも日本のメーカーは全く関係ないのかな? -
>>139
MOK***** さん、いつもながらの貴重な情報提供をありがとうございます。ご指摘の「高速スプレー技術」が注目を集めていることは事実ですがこの技法が量産化技術を完成するころには韓国サムスン、LG,BOEを始めとする中国主要メーカーがキャノントッキ(平田機工)の蒸着装置で生産ラインのほぼすべてを完成させています。サムスンとのコラボで築き上げ作り上げてきた蒸着技法は10年先を走っていると言っても過言ではありません。有機ELの製造装置分野での平田機工の優位性は全く揺らぎません。
MOK***** 2017年7月22日 09:02
OLEDの成膜技術には、蒸着方式と印刷方式があり、現状ではほぼ100%に近く量産技術でとしては蒸着方式が採用されている。
蒸着方式の問題点は、成膜時間が長い、高額な製造装置が必要、高精度蒸着技術(メタルマスク、蒸着源形状、蒸着時の高温制御、蒸着スピードなど)を必要とし高解像度のための特に大型基板での均一な歩留まり向上が困難などの要因でOLEDのコストが下がらないなどである。
この度、第三の方式による成膜技術が開発されて、ナノ素材応用分野の国際学術誌(Nanoscale)に発表掲載され注目を浴びている。
発表したのは、韓国未来創造科学部と韓国研究財団における基礎研究支援事業の若手研究者支援事業により支援を受けて開発したハンバッ大学ユン・ホンソク教授の研究チーム。
特徴は「OLED成膜時間を1/10に短縮してOLEDを一層迅速に製造できる高速スプレー技術」。
国際学術誌から要点を以下に抜粋してみよう。
従来、OLEDスプレー法は、多層の薄膜を基板から一度に剥がし、他の薄膜と結合させて素子を製造する。この際、薄膜が破れたり、しわくちゃになったり、角が剥がれたりするため、量産には対応しにくいのが実情だった。
研究チームは、新技術であるAir Jetを用いた高速剥離技法を考案し、薄膜と基板の間の結合エネルギーを効果的に調整する原理を利用した。基板とOLED薄膜の間に音速に近いAir Jetを噴射すると、基板との結合力が効果的に低下し、薄膜に影響を与えずに噴射することができる。Air Jetを用いた高速スプレー技術は、OLEDを噴射する時間しかかからないため、工程時間は従来のOLEDに比べ、1/10程度に短縮された。OLED薄膜を溶液でコーティングして低価に製造できる。
ユン教授は「この研究は、Air Jetを用いてOLED薄膜を傷つけずに、効果的に噴射できるため、OLED素子を迅速に製造できる技術を開発したと言える。OLED照明、広告、ディスプレイなど、様々な分野で使われているOLEDの製造コストを画期的に削減することができる。今後、太陽電池、半導体素子などの基礎電子素子にも応用できると期待される」と研究の意義を説明している。
さて、ある製造装置メーカーと量産装置を試作製造中だが、いつまでに量産化技術が完成するか注目に値する。