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平田機工(株)【6258】の掲示板 2017/08/15〜2017/09/21

>>164:
 現在、アップル向け次期iPhone8用途で、サムスンが市場の90%以上のシェアを持っているのがOLEDディスプレイであることはご存知でしょう。その、ディスプレイ製造装置の主役の蒸着装置をキャノントッキが100%受注して、その一端を平田機工が受託生産しています。

 この、iPhoneに続き急激に成長する大きなディスプレイ市場はVRヘッドセット市場(市場は急成長して2021年には1億台を超える市場に成長すると予測されています)と言われており、今年がスタート元年と言われており、VRヘッドセット市場をリードし寡占化するために、アップル、グーグルなど各社がHMDVRセットの研究開発に挑んでいます。HMDの現状の最大の問題は、人間の脳が没入度の高い現実感を感じて違和感と吐き気の症状を起こすことです。それを軽減するためには2,000ppi以上(現状の、標準ディスプレイの解像度は460ppi)のUHDレベルの高解像度を持つディスプレイが必要です。
そのディスプレイを開発した企業が高成長のVRヘッドセット市場をリードすることができるのです。
解像度の観点からディスプレイを判定すると、LCDよりもOLED,OLEDよりもマイクロOLEDが理論的には優れています。しかし、現状では、デザイン、製造技術,価格の点ではその正反対です。

 最近の高解像度を有するVR向けのディスプレイの開発状況を振り返ると、5月には、サムスンが2250ppiのLCDディスプレイ(解像度:3840×216)を開発発表しています。6月に、同社は2000ppiのOLEDディスプレイを開発したと公表しています。
そして、今月になって、KopiaとGoertekが共同で2940ppi(解像度:2048×2048)のマイクロOLEDディスプレイを開発発表した次第です。

 さて、今後どこの企業が高解像度、高速応答速度を持つ汎用性のあるVRヘッドを開発するかによってVR市場を寡占化するか興味がつきません。
もし、サムスンがVR用OLEDディスプレイ(LCDよりも応答速度が1000倍以上速く、ユーザーの動きと画面の中の映像との間の遅延時間を短縮することができ、微妙な時間差から来る違和感、吐き気を減らすことができる長所がある)で量産化に成功して一歩リードしてVRヘッド用のディスプレイをスマホ向け同様市場を独占できれば、平田の蒸着機受注(2021以降に新工場稼働予定もある)も、次期iPhone用ディスプレイに続いて(或いは、iPhone向けのディスプレイの需給が反転しても)将来増大するポテンシャルが拡大し、新工場での蒸着機増産が期待できますので、サムスンや他社のVR用ディスプレイ開発状況には注目する必要があるのです。