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SMC(株)【6273】の掲示板 2017/04/16〜2017/11/16

●世界景気の実態映す輸出金額の大幅増

 前日(20日)に発表された17年3月期の貿易統計では、輸出金額が前年比12.0%増と4ヵ月連続で前年を上回り、6%強を見込んでいた市場コンセンサスを大幅に上回った。世界景気の強さをマーケットも好感し、同日の株式市場は輸出株を中心に買いが顕著となった。輸出については、先行きについても比較的明るい見通しが立つ。

 海外経済は底堅い成長を継続しており、これを背景に輸出金額は拡大基調をキープする公算が大きい。トランプ米大統領の保護主義的色彩の強い政策姿勢は、米国の通商政策に不透明感をもたらしているのは否めないが、少なくとも世界のファンダメンタルズは、日本経済にとって前向きになれる環境を提供している。

 このグローバルな景況感の回復は企業の設備投資需要を喚起する。貿易統計に先立って11日に日本工作機械工業会から発表された3月の工作機械受注総額は前年同月比22.6%増の1424億9200万円で2年ぶりの高水準を記録するとともに、4ヵ月連続の前年実績超えとなっている。中国での自動車やスマートフォン向けなどが需要を牽引、今の勢いは工作機械業界にとって書き入れ時が訪れたといってよい状況にある。

●春節後もビッグウェーブは継続

 国内大手工作機械メーカーは今の状況について「昨年10~12月期からはっきり流れが変わってきた。今年は中国向け受注が春節以前に例年になく強かった。これは、春節を挟んでの前倒し需要で、当然その反動が出るものと思っていたが、春節を過ぎてからも水準が落ちる気配がなく、嬉しい誤算となった。足もとの需要に対応して生産体制を強化している状況」と打ち明ける。同社では「自動車部品関連が売り上げの半分を占めているが、スマートフォンを中心とするIT関連部門も大きく貢献している」という。

 中国向けはひところ景気減速の影響を余儀なくされてきたが、今は状況が変わっている。中国政府の製造業強化方針が高付加価値化を推進、これが日本の機械メーカーの生産増強につながった。また、中国は世界最大の加工市場でもあるため、世界全体の体感温度も反映している。米国のトランプ新政権が掲げる大型減税などの効果も、今後間接的に工作機械メーカーやロボットメーカーの商機を膨らませていくことになる。

つづく