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澁谷工業(株)【6340】の掲示板 2017/03/01〜2019/03/07

電子線で無菌化の充填システム輸出へ 澁谷工業 金沢に新工場
2/20(火) 1:09配信
 澁谷工業(金沢市)は、電子線(EB)を照射して容器を殺菌する飲料用無菌充填(じゅうてん)システムを輸出する。米食品医薬品局(FDA)の販売認可を年内に申請し、北米や中国、東南アジアで普及を図る。国内での需要増も見据え、システム増産に向けて部品供給を強化するため、同市の金沢テクノパークに新工場を建設する。
 増産を目指すのは、電子線滅菌方式無菌充填システムで、新工場ではシステムに用いる精密小型部品を作る。現在は石川県内外の協力企業から部品を調達しているが、経営者の高齢化などで廃業する企業もあるため、一部で内製化を進めて供給の安定化や、システム製造の急な受注にも対応できるようにする。
 部品を製造する新工場「森本第2機械工場」は、EBシステム森本工場向かいに立地する。金沢市から約1ヘクタールの用地を取得し、一部2階建て、延べ床面積約2千平方メートルの工場を建設する。4月着工、11月末の完成を目指す。投資額は約13億円を見込む。従業員20人で始業し、将来は30人に増やす。残る敷地は、将来の工場拡張に活用する。
 EB滅菌方式の無菌充填システムは、澁谷工業が世界で初めて2006年に開発した。充填ラインを流れる容器の外部から瞬間的に電子線を照射し、容器に付いた雑菌を100万分の1まで減らす。洗浄用の沸騰水を必要とせず、エネルギー効率も良いため、国内の大手飲料メーカーなどが積極的に導入している。
 FDAへは年内に申請する方針で、認可を得れば、海外での信用獲得につながると期待する。同社は「EBシステムの新規販売を進め、既存の充填システムを改良する需要にも応えられる体制にする」としている。
 金沢市は、3月2日開会の市議会3月定例会に、森本第2機械工場進出に関する財産処分議案を提出する。価格は約3億4800万円で、今月16日に用地分譲の仮契約を結んだ。
 市によると、金沢テクノパークでは全15区画中9区画目の分譲となった。パークでの同社への分譲は4区画目となる。市は「金沢のものづくり産業の高度化へ大きな弾みとなる。雇用確保にも寄与すると期待している」と歓迎した。(北國新聞)