ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)宮入バルブ製作所【6495】の掲示板 2018/03/06〜2018/04/16

おはようございます🤗

日経新聞朝刊17面

劣性水素カー突破口はステーション整備へトヨタなど新会社🎀

トヨタ自動車やJXTGエネルギーは5日、水素ステーションを整備する新会社を設立した。2021年度までに80カ所の施設を新たに作り、水素で走る燃料電池車(FCV、水素カー)の普及を促す。ただ、これまで販売されたFCVはわずか2千台。次世代の環境車を巡る競争で電気自動車(EV)に大きく水をあけられている。劣勢挽回への突破口はあるのか。

5日、東京都内で開かれた新会社「日本水素ステーションネットワーク」の設立記者会見。資金や人を出す計11社の自動車、エネルギー大手の幹部がずらりと並び、冒頭で世耕弘成経済産業相が「水素社会実現の大きな一歩」と強調した。水素ステーションの建設費は1カ所あたり4億~5億円。その半分程度を国が負担し、現在92カ所のステーションを4年で倍増させる計画だ。

14年末にトヨタ、16年にホンダが発売し、普及が始まったFCV。しかし足元で2千台にとどまる保有台数は、20年度に4万台の目標からはほど遠い。せっかくステーションを作っても「1日に1~2台しかこないこともある」(JXTG幹部)といった状況で、採算は完全に赤字だ。11社が連合を組むのは、単独での投資が事実上不可能なためでもある。

一方、最大のライバルのEVは保有台数が10万台に迫ってきた。家庭や店舗など様々な場所で手軽に充電できるのがEVの特徴で、急速充電器の設置数も2万カ所を超えた。この差を詰めることはできるのか。

現時点でFCVがEVに勝っているのは走行距離の長さだ。一度の燃料補給でFCVが700~800キロメートル走れるのに対し、EVは300~400キロメートルしか走れない。FCVは燃料の補給時間も3分程度で、ガソリンやディーゼル車とほぼ同じ。EVは急速充電器を使っても数十分かかる。

EVは長距離で運用する業務用の車には使いにくく、「トラックやバスとしてFCVが普及する可能性はある」(エネルギー大手)との指摘は多い。物流センターなどにステーションを設置すれば、燃料供給拠点の不足も緩和できる。

国はステーションに関連した規制の緩和も進める方針だ。例えば、無人での運営の解禁や、水素の圧縮に使う機械を安価なものにできるといった内容で、20年までに建設費用を半分程度に下げる目標もある。ガソリンスタンドにステーションを併設しやすくする法改正も検討されており、実現すれば全国3万1千カ所のスタンドを活用できるようになる。

ただ、世界は一気にEVに傾きつつある。英仏が40年までにガソリン車とディーゼル車の販売をやめると表明、中国やインドもガソリン車の販売を規制する方針を示し、有力な代替手段とされるEVの強化に世界中の自動車大手が動いている。日本の各社は20年の東京五輪をFCV普及のきっかけにしたい考えだが、早期に魅力をアピールできなければ逆転のチャンスもなくなりかねない。(指宿伸一郎)