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(株)東芝【6502】の掲示板 2017/09/01

 売却交渉の遅れに拍車を掛けているのは、社内の対立だ。関係者によると、いったんはWD陣営に決まる寸前までいったが、半導体事業を統括する成毛康雄副社長らが猛反発し、押し戻したという。成毛副社長はもともと、半導体畑が長く東芝メモリの社長を務める。普段は温和だが、意見は曲げない「武闘派」(東芝関係者)とも評価される。

 そもそも、東芝の半導体部門はWDへの拒否感を示しており、「社員は一様に日米韓連合を推している」(銀行関係者)という。

 今さら売却を妨害しているWDとの関係を修復するのは困難との認識が広がっているためだ。パートナーはWDではなく、同社が2016年に買収した米サンディスクとの意識も強い。WDはハードディスク駆動装置(HDD)のメーカーで、「半導体経営は『素人』」(関係者)との声も上がる。

 半導体部門の幹部は「(WDへの)不信感はある。東芝メモリの従業員は(訴訟を起こされたことで)怒りを抑えきれずにいる」と言い切る。

 東芝が債務超過に陥ったのは、経営トップの指示による不正会計や米原子力事業の巨額損失が原因で、半導体部門に責任はない。売却が遅れる背景には同部門のそうした不満もある。

 「WDでやろうという人たちと、やりたくない人たちの『二重構造』が事態を一層複雑にしている」。産業革新機構の幹部は決められない東芝にこうため息をついた。