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シャープ(株)【6753】の掲示板 〜2015/04/27

大規模公募増資による株価への影響は個人投資家には分かりにくい。
分かりにくいだけでなく大事なことが正しく伝えられていない。
本日344円で引けた株価も機関投資家の思惑で動かされているように見える。

本年3月下旬の過冷却の時も多くの個人投資家が振り落とされていった。
しかし結局1月足らずで倍以上に高騰した。
別にシャープの業績が非連続に回復した訳ではない。
正しい情報が個人投資家に正しく伝えられていない結果起こされた現象だ。
今回もまたそれが繰り返されようとしているように思う。
シャープも幹事証券会社もこの株の価値をもっと正しく世間に伝えてほしい。

以下に直近3ヶ月の3つのイベントを振り返ってこの株が持つ価値を見直してみた。

1) 7月中旬のLIXIL、マキタ、デンソーの第三者割当増資検討の報道
2) 8月初旬の決算発表とサムソンとの複写機事業合弁会社計画の頓挫
3) 9月中旬の大型公募増資の発表

1)は当初各々100億円づつという報道に株価は480円台まで上昇。
300億円の第三者割当増資は既存株主から見れば1株当り26円の資本増強。
シャープのPBR(株価純資産比率:Price Book value Ratio)は3倍以上と例外的。
PBRを仮に2倍位の水準で考えれば株価にして50円位の価値に相当した。
事実この話が報道される前の株価は425円水準であった。

しかし報道で株価が480円台まで上昇した後少し悶着が起こる。
LIXILの社長から出資ありきの提携はしないという趣旨の談話が発表される。
結局3社合計で175億円規模の増資ということになる。
株価もその分下げて7月の下旬は450円水準で推移した。

2)の決算発表を前に株価は410円水準に下げる。
決算自体は良かったのに分かりにくい動きだ。
夏枯れ相場でそのせいなのかと我慢を強いられた。
しかしこの時シャープと銀行は大変な騒ぎになっていた。
好決算に続いて発表を準備していたサムソンとの複写機合弁事業が頓挫したからだ。
日本の複写機メーカーから物言いが付いたのだ。
このことが報道された後の9月初旬は390円水準で推移した後、
オリンピックの東京誘致決定の週明け9日の寄りで404円をつける。

3)しかし公募増資がいよいよ避けられないという雰囲気に株価は390円水準に押す。
更に9月12日の最大1500億円の大規模増資との観測が報道され終値で360円。
公式な報道は9月18日の引け後であったがその前後で370-380円でもみあった後は、
スルズルと値を下げて本日10月2日は344円の引けに至る。

さて、以上の1)、2)、3)の経緯を振り返ったなかで、
今回の大規模増資の影響を考察するベースラインをどこにすべきか。
9月12日報道の後の終値360円は1500億円規模という観測が織込済みだ。
9月2日のサムソンとの複写機合弁事業の頓挫報道から上記12日の観測報道までの
7営業日の株価水準390円が公募増資の影響を受ける前のベースライン価格と考える。

以下はベースライン価格を390円とした場合の公募増資後の適正価格の推定である。
ベースライン価格での時価総額は390円/株×11.8億株=4600億円
公募価格の値下がりも考慮して第三者割当増資と合わせて1500億円の手取りとすると、
増資後の時価総額は4600億円+1500億円=6100億円・・・①
株価下落でオーバーアロットメント不実施の場合の増加株数は約4.6億株、
従って増資後の発行株数は約16.4億株・・・②
この場合の希薄化率39%で考えた公募増資後の適正株価水準は、
①÷②=373円/株・・・③

ということで373円が公募増資後の適正株価の水準となる。
株価上昇によりオーバーアロットメントが実施された場合も、
②に0.4億株が加算されるがその分の純資産が①に加算されるので、
結局希薄化率42%で考えても370円水準が適正株価だ。

ポイントは①で増資による純資産の増加分を推定時価総額に加えると370円水準。
純資産増加分を時価総額に加えないで単純に希薄化率で割ると280円となる。
巷では後者の見方で株価を下げようとする言説が横行しているが明らかに不合理だ。
株価を下落させ安価に株を購入しその後の復元相場で巨利を得ようとする機関の仕業だ。

しかも③の373円という株価は今後の業績改善はまだ織込まれていない価格だ。
シャープの業績回復は373円に上乗せされて行く。

No.178694「夜明けは近い」さん、
> シャープの今後の躍進は恐らく間違いないと思います。
同感です。

シャープ頑張れ、メインバンク頑張れ、全てのホルダーに幸あれ!