新機能のお知らせ
各銘柄ページに新設された「適時開示」タブより、最新の適時開示情報を簡単にご覧いただけるようになりました。
ぜひご利用ください。
【新機能】適時開示情報が閲覧可能に!
ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

ラックスの掲示板


 この話は1通の内容証明から端を発している。

 昨年12月4日、クオンツに内容証明が届いた。送り主は、クオンツのMSCBを引き受けたファンドの代理人。当時の社長が内容証明の受け取りを拒否したため、代理人は一部の役員にファクスで再送している。そのコピーが手元にある。内容は、MSCBの繰り上げ償還の請求だった。

 2007年5月、クオンツはニッポン・エクイティ・パートナーズ(NEP)に対して45億円のMSCBを発行した。この契約には繰り上げ償還に関する条項があった。普通株式の売買金額が5取引日連続して1000万円を下回った場合、繰り上げ償還を請求する権利を有する――という条項だ。

 現実に、ジャスダックにおけるクオンツ株の売買金額は昨年、9取引日連続(2007年8月28日~9月7日)、そして5取引日連続(9月13日~20日)で1000万円を下回った。それを受けて、NEPは12月4日から60営業日が経過した日を繰り上げ償還日に指定。45億円のうち30億円の繰り上げ償還を要求した。

 株価の変動で転換価格が修正されるMSCB。株価が下落しても転換価格が下方修正されるため、既存株主はともかく、引き受けた投資家にとっては悪くない商品だ。空売りで株価に下げ圧力をかけて、安値で普通株に転換し、市場で売り抜ける投資家も少なくない(MSCBは株価より低い価格で転換できるため、その差で売却益が出る)。だが、クオンツの経営に疑問を持ったのだろうか。2009年4月の償還期日を前に繰り上げ償還の権利を行使してきた。