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(株)キョウデン【6881】の掲示板 2018/08/23〜2018/12/25

積層コンデンサー中大型不足、小型で代替、基板設計変更、キョウデン、無償請け負い。
2018/09/26 日経産業新聞 4ページ
 自動車の電装化が進み、産業機器や電子機器で使う積層セラミックコンデンサー(MLCC)が不足している問題を受け、キョウデンは9月から調達しやすい小型MLCCを使った基板設計を無償で請け負い始めた。不足感が強い「1608」と呼ばれる1・6ミリメートル×0・8ミリサイズの中大型MLCCの代わりに、調達しやすい小型MLCCで代替する。設計変更を無償で請け負うことで、産業機器メーカーなどに同社製基板の採用を促す。
 MLCCは電子基板で電気を蓄えたり放出したりして電流を調整する役割を果たしており、縦横の大きさによって「0402」や「1608」のように様々な種類がある。薄型軽量化が進むスマートフォンには小型の「0402」が主流になっているが、自動車やセンサーなどあらゆるモノがネットにつながる「IoT」機器では「1608」など比較的中大型なMLCCの需要が高まっている。
 特に自動車メーカーが自動運転や先進安全システム、コネクテッドカーの開発を進め、電子基板の需要が急増。信頼性が高い「1608」などを大量に買い付けるため、購買力に劣る産業機器メーカーや医療機器メーカーが調達できなくなって生産に支障が出始めているという。
 そこでキョウデンは供給量が多く、調達しやすい小型MLCCで「1608」を代替することを提案している。具体的には縦1・0ミリ横0・5ミリの「1005」と縦0・6ミリ横0・3ミリの「0603」をパッケージや設計に合わせて提案する。
 基板の設計変更まで手が回らない産業機器メーカーなどの利用を見込む。キョウデンは基板を実際に製造する際に料金を受け取る。顧客ニーズに応えると共に、基板作成依頼や新たなビジネス機会の獲得につなげる。
 キョウデンの社長は「少量でも対応できるのは設計開発から量産まで幅広く事業を手掛ける当社の強みがあるため。今後もものづくりを支援していきたい」と語る。無償サービスは12月末まで続ける。
 村田製作所や太陽誘電、TDKはMLCCの生産能力を増強しているが、需要の伸びに追いついていない。スマホでは「0402」「0201」など超小型MLCCの採用が進んでおり、中大型のMLCCの供給能力を高めてこなかったこともある。