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(株)ナイスクラップ【7598】の掲示板 2015/04/08〜

>>61

<only_yasterdayの”日本のカジュアルウェアー誕生秘話”⑳>


― 「1972年/ananカジュアル化路線に転換」の一側面 ―

その二)

今回はananが後発のnonnoから影響を受けつつ、カジュアル
化路線へ如何に転換して行ったかを「戦後ファッションスト
ーリー」(千村典生・著)から見てみることにしましょう。

以下は「戦後ファッションストーリー」からの引用。

”1971年6月に集英社から「ノンノ」が創刊され、そのポピ
 ュラーな編集によって、少なくとも発行部数においては、
 たちまち「アンアン」に追いつき、追い越していった。
 「ノンノ」の採用した紙面構成に、アイテム別のカタログ
 的特集があった。4号で「シャツブラウスBEST100」を取り
 上げたのを皮切りに、6号「秋のヴェスト50選」、7号「秋
 のスカート50選」、8号「秋のセーター50選」など、以下
 順を追って毎号のようにナイトウェアー、靴、ワンピース、
 コート、スーツ、パンタロンスーツ、ブラウス、ブレザー
 などを取り上げていっている。”

”もちろんいずれもブランド、プライスが示されており、し
 かも選ばれるアイテムは比較的ポピュラーなデザインであ
 った。こうした「ノンノ」の提供するカタログ的ファッシ
 ョン情報は広く読者に受け入れられていった。
 一方、もともと「エル」のプレタ・ポルテを中心に、やや
 ハイブロウなファッション情報を提供してきた「アンアン」
 であったが、72年の63号から「ノンノ」がすでに採用して
 いるこのカタログ情報を開始した。まず「この秋冬のスーツ
 101点」からはじまり、コート、セーター、ワンピースと101
 点シリーズを展開している。”


まあ、ここで読み取れることは、まさにananが時代の転換点に
いて悪戦苦闘する姿であり、ファッションのカジュアル化路線
への過程の物語である。

しかし、水面下での変革(先進的婦人服専門店でのカジュアル
化路線)はこれより遡ること12年前の1960年(昭和35年)に
はすでに開花していたのである。