ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)ハンズマン【7636】の掲示板 2017/03/28〜2019/01/03

買い煽りと言われても現状仕方ないけど、以下の記事がありました。
出店計画に注目です。
あと、10年には約4倍の出店を考えているとの内容。単純に4倍の成長もあり得る。

-----------------------------------------------------------------------------

客の「欲しい」対応愚直、九州地盤のハンズマン、「ついで買い」呼ぶ22万品目。

 顧客の「欲しい」にとことん応えて伸びてきた九州のホームセンター(HC)、ハンズマンが戦略に磨きをかけている。1店舗あたり100人の従業員を配し、22万品目をそろえる。「何でもそろう」イメージで顧客をひき付けて「ついで買い」を誘う。大量出店や価格競争が続き、既存店売上高の前年割れが続く業界で堅調に収益を伸ばしている。

 シヤチハタ印鑑のキャップ(70円)、右手だけの手袋(199円)などから、イタリア製の噴水(150万円)まで――。ハンズマン吉尾店(宮崎県都城市)には普通のHCでは見かけない商品がずらり。コンセプトは「お客様が求めるものはできる限り置く」(大薗誠司社長)だ。印鑑のキャップをなくしたら千円前後の本体を買い直すのが普通だが、ハンズマンでは70円でキャップだけ買える。「得をした」。満足した消費者は他の商品も買って帰る。

 ハンズマンには他店に無いものがある。そのイメージがリピーターを獲得する。人口が減少する地方でも成長できる。

 22万種類の商品のなかには1年に1個も売れない商品もある。例えば調理用品コーナーの漬物容器。子供3人は入れそうな100リットルの樽(たる)が5リットルや10リットルの商品と並ぶ。「一体、誰が何に?」という商品を置くのは実は売るためではない。

 「お客さんは『こんなモノまであるなら自分が探しているモノもある』と思ってくれる。在庫コストは店のエンターテインメント性を高める販促費」。大薗社長は言い切る。

 店舗の従業員は売り場にない商品を来店客から尋ねられると「要望メモ」にすぐ書き取り、本部のバイヤーに報告する。商品名が分からなくても、形状や価格水準を聞き取りイラストにして残す。1店舗当たりのメモは積み上げると毎月電話帳くらいの厚みになる。

 バイヤーは要望があった商品を全国から仕入れる。メーカーが扱っていなければ自ら作る。左巻きのねじ、骨粉入りの園芸用土など、プライベートブランド(PB)でヒット商品に育てた。

 1980年代に3万5千だった品目数は同規模のHCの3〜4倍に増えた。今も毎週500種の新商品を売り場に並べる。人気が出そうな商品が入ると店舗の担当者がすぐに売り場を作り替える。大薗社長が念頭に置くのは「大人のディズニーランド」だ。常に新たなアトラクションを入れ、ファンを飽きさせないでリピーターにするテーマパークに改装を続ける自社店舗を重ねる。

 従業員の接客マニュアルはない。大薗社長は店舗を回って従業員に「自分がお客さんだったら何がうれしいか考えよう」と伝える。ストローが1本だけ欲しいと言われたら、100本入りの袋を破いて1本だけ売る。採算よりも「お客様と信頼関係を築く方が実績になる」(同社長)と言う。

 ある大手HCの幹部は「品ぞろえに加え、顧客優先が徹底し、ぶれないのはすごい」と高く評価する。一方で高い人件費や在庫コストは経営の圧迫要因ともなる。ハンズマンの店舗は現在、九州の11店のみ。広い店舗や手厚い接客を実現する地代や人件費は都市部に比べれば安い。

 今後も2年に1店のペースで出店し、30年後に本州を含めて40店舗を目指す。本州進出は九州に近い中国地方から始まるもようだ。これまでPOS(販売時点情報管理)も導入せずに顧客対応してきたが、店舗網が拡大した時に現在の戦略が通用するかどうか。

 ディズニーランドは新しいアトラクションを導入するだけでなく、古い施設と入れ替えている。「顧客最優先」と「規模拡大」「効率化」のバランスをどのように取るのか。顧客の声を聞き、人気を読むノウハウがこれまで以上にものを言うことになりそうだ。(松本史)