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任天堂(株)【7974】の掲示板 2018/03/07〜2018/03/08

【「補助演算装置」について】 ※長文すみません。

皆様おはようございます。参考までに「補助装置」についての2年前の投稿を再掲しておきます(今見たら投稿は2015年の12月でした)。無駄に長い文で恐縮ですがザラ場の前に失礼してあとは今日は黙っていますのでご容赦くださいませ。

ーーー以下当時の投稿

文書ではまず,この装置を開発する背景として,対戦ゲームなどをする際の問題点(処理やデータ送受信の遅延)を挙げています。身近な例としては,スマブラやスプラトゥーンで遊ぶときにネット環境や地理的条件が無視できない影響を及ぼすことなどがあげられるでしょう。

で,この装置は,ゲーム機本体に物理的あるいはネットワーク経由で接続することによってその処理能力を向上させ,ユーザーのゲーム体験を向上させることに寄与するというシロモノのようです。

一種の拡張機能のようなものですが,おもしろいのはゲーム機に「ネットワーク経由」で接続ができるという点です。私の理解では,これは一種のグリッドコンピューティングのようなもので,たとえば自分がこの装置を持っていなくても,ネット上に使える装置があれば,それと接続して処理を分散させることで見かけ上自機の処理能力をあげることができるわけです。

また,自分がこの装置を持っている場合にはどのようにネット上の他人にその能力を使わせるかを設定することができるようです。例えば「自分がゲーム機を使っていないとき」や「○○さんには使わせてあげる」「自分がゲーム機を使っているときは処理能力の○○%まで貸してあげる」などといった公開方法を選択することができるようです。

すると,たとえば自分がネット上の「補助装置」を使いたいときに,ゲーム機が検索を行って,使用条件のマッチングや送受信の遅延時間,使えるリソースの状況などを考慮して利用可能な装置の一覧が示され,そこから装置を選択する,という使い方ができるようです。

ネット上の遅延を最小限にしながら分散処理ができることになりますので,自機の(見かけ上の)性能向上と,これまでサーバーが一括して行っていたような処理の並列化によって,確かにより豊かで快適なゲーム体験が期待できそうです。ある意味クラウドコンピューティングとグリッドコンピューティングを統合したシステムと言えそうです。

さらに特許文書では,自分の「補助装置」の処理能力をネット経由で他人に貸与した場合の「ご褒美」についても言及されています。先日のTIME誌にあった君島社長のインタビュー記事の中で,ニンテンドーアカウントを利用したポイントプログラムの話がありましたが,この装置を使ったグリッドコンピューティングもあの適用範囲として考えることができそうです。他人に貸与した処理能力や時間に応じてポイントをゲットし,ゲームの割引やグッズ購入に充てることが考えられます。あるいは,貸与した能力時間と同等分だけ,後に他人から借り受けて必要な時に処理能力を上げるような使い方もできるでしょう。一方で,この装置を持たないユーザーでも,どこかで得たポイントを使って他人の装置の能力を借りることもできることになります。

この装置がNXの周辺機器として発売されるなら,NX本体はさほど高性能である必要はなくなり,従って本体価格を抑えることができるでしょう。極端な話,NX本体はファミコン並みの価格でばらまいて普及させ,そのままでもスタンドアローンのゲームや負荷の低いソフトを使うぶんには何も問題はないのだけれど,ネット対戦などでより高度な性能を求める場合やポイントプログラムで稼ぐことを考えるような場合にはこの「補助装置」を購入するオプションがある,という販売の枠組みを作ることができると思います。

さらに,この装置はデイジーチェーンで接続することも考慮されているようなので,処理性能をさらに上げることも比較的容易にできそうです。将来的に負荷の高いゲームが登場しても「次世代のゲーム機」を開発してユーザーに買い替えを迫るのではなく,この補助装置を追加することでそうした新世代のゲームに対応させることもできるかもしれません。この辺は,君島社長が言っている「WiiU販売不振の原因」を繰り返さないための手段として使えそうです。

任天堂の将来を考えるとき,もはやマリオのゲームがスマホに出るかどうかはとても小さな問題であるように見えます。今や任天堂は,かつて映画「ターミネーター」で登場したスカイネットのような世界規模のグリッドコンピューティング環境を築いてその中でゲーム体験やIP価値の最大化を図ろうとしているのではないでしょうか。