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(株)静岡銀行【8355】の掲示板 2015/04/29〜2018/09/03

不気味に静かな米株式市場 地政学的イベントに反応せずBy STEVEN RUSSOLILLO
2017 年 4 月 10 日 15:44 JST
ここ最近の金融市場は何が起きてもほとんど動じないようだ。このこと自体が1つの不安材料だ。
 先週だけでも、10人以上が死亡したロシアの地下鉄爆破テロ事件、スウェーデンのストックホルムでトラックが歩道に突っ込んだ事件、米軍によるシリア空軍基地へのミサイル攻撃という3つの大きな出来事が起きた。これだけの事件が発生すれば、市場はある程度動揺するものだが、株価はほとんど動かなかった。
 トレーダーの身体にはもう何年も前から、地政学的イベントには過剰反応すべきでないという教えが染みついている。2014年のロシアによるクリミア半島侵攻、15年のパリ同時多発テロ、16年のトルコでのクーデター未遂事件などを受けた株価急落はすぐに押し目買いのチャンスに転じた。これらの3つのどの事件の後も、いったん急落したS&P500種指数は5営業日以内に事件発生前の水準を回復した。

 だが、こうした市場の反応(の無さ)は先週、いっそう際立った。米東部時間6日夜、米軍によるシリアへのミサイル発射が報じられた直後、S&P500種指数先物は16ポイント下落したが、7日の寄り付きから数分でこのニュースが流れる前の水準を上回った。
 ナショナル・アライアンス・キャピタル・マーケッツの国際債券部門責任者、アンドリュー・ブレナー氏は「投資家はこうした類いのイベントには動じないようになってしまった」と述べ、「いったん動いても、続かない」と指摘した。
 このような反応の有無はおおむね、市場サイクルのどの局面にあるかで違ってくる。CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストボール氏は、市場の状況が良いときの方が悪いときよりも投資家がこうしたイベントを材料視しない傾向がはるかに強いと指摘する。
 同氏によると、世界第2次大戦以降の「ブルマーケット(強気相場)」における13の「市場ショック」では、S&P500種指数は平均で約5%下落し、9営業日で底打ちした。一方、「ベアマーケット(弱気相場)」局面のショックでは、同指数は平均で約17%下落し、底打ちまで約2カ月かかった。