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東急(株)【9005】の掲示板 2018/07/14〜2020/05/31

東急電鉄の券売機がATMに!?キャッシュレス化に「逆張り」する理由

東京急行電鉄(東急電鉄)は、今年7月、券売機を利用する「キャッシュアウトサービス」の開発を発表した。

キャッシュアウトとは、小売店のレジや自動精算機などATM以外の機器で、
スマートフォンなどの端末により銀行口座から預金を引き出せる仕組みのこと。
東急が開発するこのサービスを使うと、券売機でATMのように現金を引き出せるようになる。
キャッシュアウトサービスは大手ではイオンが一部レジにて導入している程度で、券売機での導入は日本初となる。

電鉄会社にとって、「券売機」の存在がかなり厄介なものになっているという背景がある。

まず、IC化により、使う人が単純に減っている。券売機のスペースを減らすことで、
そこを有効活用することもできる。
東急電鉄に限らず、かつて切符売り場があった場所に飲食や物販のテナントを入れ、
利益を上げているケースは多い。
東急電鉄では10年前に約600台あった券売機は今では半減しているという。

ただ、社会インフラとして、世の中に現金が存在する限り、完全に券売機をなくすことはできない。
そこで、「駅には券売機が必ずある」という現状を逆手に取ることを思い付いた。
「駅に行けば必ず券売機がある。どの券売機からでも現金がおろせるようになれば『駅に行けば現金がおろせる』
というマインドが根付く」(八巻さん)というわけである。

券売機の行列の解消のため、東急は2015年から定期券の予約販売サービスを始めており、
そのサービス導入時に、QRコードを読み込む仕様の券売機にすべて入れ替えたからだ。

利用者は券売機からの引き出し手数料を払わなければならないが、これは銀行に入る手数料なので、
一般的なコンビニATMと仕組みは変わらない。
東急は銀行からシステム利用料を取るというビジネスであるため、提携先金融機関が増えれば増えるほど
利益が出るというわけだ。
また、他電鉄へのシステム提供も積極的に考えているという。

【週刊ダイヤモンド編集部 2018.9.27】
https://diamond.jp/articles/-/180718