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東急(株)【9005】の掲示板 2018/07/14〜2020/05/31

「渋谷ストリーム」開業も 東急線は「鉄道相互乗り入れ」でダメになった
破壊された路線のブランドイメージ

東横線は渋谷から自由が丘や田園調布を通り、武蔵小杉、日吉、大倉山などを通って横浜に至る東急線の老舗路線。
沿線には慶應義塾などの学校も多く、高級住宅街と新進気鋭のタワーマンション街、お洒落なブティック街などが連なる。
電車に乗る人もどこか品があって、身なりのよい紳士淑女の電車というのが一般的な東横線に対する路線イメージ。

いっぽうの田園都市線。
渋谷から三軒茶屋、駒沢大学、二子玉川を通って、たまプラーザ、青葉台といった横浜の高台を走る路線。
バブル時代の人気テレビドラマ「金曜日の妻たちへ」ではこの沿線に住む高年収の夫を持った専業主婦たちの本音を語り、毎回登場する沿線のお洒落な街並みが視聴者を魅了。

ところが最近この電車を利用する人たちの電車に対する評判があまり芳しくない。
そして悪評はどうやら他社線との相互乗り入れ開始後から始まったよう。

東横線は、乗り入れ以前は遅延の少ない優等路線だった。
ところが乗り入れ先での踏切事故、人身事故、電車の故障、酔っ払いの転落など、接続先で発生する、ありとあらゆるトラブルの影響を受けるようになって、むしろ「時刻表通りには来ない」電車に看板がすげ替わってしまった。
またこれまでは渋谷が始発で座って通勤できたサラリーマンは、どこから来るともしれない電車は既に満席で、立って通勤する環境変化に口を尖らせた。

田園都市線も、路線の老朽化から車両故障が頻発するなど利用者からの苦情が一気に増えた。

同じ路線上にいろいろな人たちが乗った結果、路線のブランドイメージにも微妙に変化が生じた。

渋谷駅を地下化してしまったために、横浜から渋谷に買い物にやってくるお客様がそのまま副都心線に揺られて新宿三丁目の伊勢丹に行くようになってしまったのだ。
地下深くに潜ってしまった渋谷駅で降りて地上に出るよりも、伊勢丹なら駅直結である。
渋谷は終着駅、乗換駅ではなく単なる通過駅に堕してしまったのだ。

「東京急行電鉄はなんであんなに乗り入れ好きなんやろな。うちは絶対地下鉄にはつなげまへん。
 梅田でお客さん降ろさな、百貨店がもうかりまへんやろ」

【週刊文春 2018/10/09】
http://bunshun.jp/articles/-/9205